2024年01月31日

24年1月のカンムリウミスズメ調査報告1−2


双眼鏡で遠くを見渡していると右舷方向に黒い小さな点が見えた。しかし波はほとんどないのにすぐに見失う。もう一度しつこく黒い点を探したところ、点が三つ見えたので、船を回してもらう。また見失ったが、やっと船長さんが見つけた時には飛び立つ寸前で、その鳥がウミスズメであることと5羽だったことを確認できただけで、撮影はできなかった。

その後もカンムリとの遭遇確率の高い海域を見回ったが、出会いはなかった。調査地から研究者のTさんを回収して、近くの海上でお昼にした。

食事をしているとウミネコが船の近くに着水して我々の様子を窺っている。


240130船の近くに寄って来たウミネコ1.jpg


240130船の近くに寄って来たウミネコ2.jpg


年末の調査ではウミネコすらまともに撮影できなかったので、同じ轍を踏まないように何枚か撮影しておく。

カンムリが出ていないので、船上は盛り上がらない。

景気づけにと、先日買い求めておいた「翁あめ」を配る。いつもは8個入りのオーソドックスなものだが、今回は5個入り(年賀バージョン?)のカラフルなもの。味は同じだが、1個は少し大きめ。とても好評だった。

午後からの調査は少し沖合を回って、祝島方面へ進む。

ホウジロ島の周辺には漁船が何艘か見られた。船長さんの話では、イサキ漁をしているとのこと。



240130ホウジロ島近海で漁をする漁船.jpg


しばらく進んだところで、双眼鏡でやっと分かるくらいの遠いところに、海鳥の群を見つける。

群のサイズからウミスズメのようなので、近づき過ぎないように注意して船を進め、離れたところから観察・撮影を試みる。


240130ウミスズメの群を見つける.jpg


240130横一列に並んだウミスズメの群1.jpg


240130横一列に並んだウミスズメの群2.jpg



繰り返し潜水するので、個体数の確認が難しい。ざっと数えて20羽弱のウミスズメの群のようで、カンムリや繁殖羽になった個体は混ざってはいない。


240130ウミスズメの羽搏き1.jpg


240130ウミスズメの羽搏き2.jpg


240130飛び去るウミスズメの群.jpg


船を進めると群れは一斉に飛び去ったが、1羽だけはぐれて別のところに着水した。その個体は、仲間に呼びかけるかのように声を発していた。ほぼカンムリの声と同じ鳴き声に聞こえた。

その後、10分くらいした時、前方から2羽、ウミスズメ類が飛んでくる。カンムリなのかウミスズメなのか確信は持てなかったが、ペア行動であることと、ウミスズメの顔面後部の大きく切れ込んだ白い部分が見られなかったことから、カンムリウミスズメの飛翔個体として記録することにした。

祝島・鼻繰島間を進んでいると、海保の灯台見回り船が見えたので撮影。


240130海保の灯台見回り船げんうん.jpg

しばらく行くと宇和島方面に大きめの鳥が浮かんでいるのが見えたので、確認のため船を回してもらう。

やはりアビ類で6羽確認できたが、潜水を始めたので諦め、カンムリ探しに集中することにした。

数分もしないうちに船長さんが前方に2羽のカンムリを見つける。


240130やっと見つかったカンムリ1.jpg


240130やっと見つかったカンムリ2.jpg


240130やっと見つかったカンムリ3.jpg




(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。


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2024年01月30日

24年1月のカンムリウミスズメ調査報告1

1月30日(火)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

私にとっては、今年初めてのカンムリ調査。終盤に何とかカンムリに出会えてホッとしています。

天気:晴れのち曇り

調査時間:10:24から15:30まで


調査結果:カンムリウミスズメ 16(うち1ペア2羽は飛翔個体)

     ウミスズメ 23

     アビ類(シロエリオオハム) 24 


今年最初(14日)の調査でカンムリが23羽も出たと聞き、期待に胸を膨らませての出港。

このところ時化が続き、この日はピンポイントでやってきた調査日和。平日の調査であるためメンバーは少ないが、出会いの確率が高いシーズンなので気合が入る。

波も穏やかで遠望も利く。寒さも、まったく気にならない。

今回もカラスバトの調査地に設置している機器のデータ回収と電池交換というミッションがあるので、調査地に直行するコース取り。

いつものように遠くに見えるホウジロ島が浮いているのでシャッターを切る。


240130「浮島」となったホウジロ島.jpg


四国や九州は霞んでいて、肉眼では確認できない。横島西方を進んでいると、八島方向に双眼鏡でも芥子粒くらいにしか見えないが、ウミネコと思しき白い点がポツポツと浮かんでいる。


そこから少し離れたところに黒っぽい鳥の群が見えたので、船長さんに船を回してもらう。かなり距離があったので、だいぶ進んだところでやっと、それがアビ類の群だと分かる。今季初認なので撮影を試みるが、時、既に遅しで群れはバラけて潜水を始めている。


240130遠くにアビ類.jpg


それでも何とか、浮かび上がった個体が飛び去るために助走する姿をものにできた。撮影した画像を確認すると顎の部分に黒っぽいラインが見られたので、シロエリオオハムだと同定できた。


240130慌てて飛び去るシロエリオオハム1.jpg


240130慌てて飛び去るシロエリオオハム2.jpg


240130慌てて飛び去るシロエリオオハム3.jpg


私は撮影を優先したため羽数をカウントしていなかったので、研究者のTさんに確認すると18羽の群だったとのこと。

カラスバトの調査地周辺の磯でウの群が休んでいたので撮影。船が近づくと次々に飛び立ち、いなくなる。ウミウとヒメウの群だったようだ。


240130岩場で休むウ類.jpg


240130慌てて飛び去るヒメウ.jpg


研究者のTさんを降ろし、作業が済むまで我々は周辺を見回ることに。

沖合はベタ凪状態になっている。遠くまで見渡せるが、鳥の姿はまったくない。

前回の調査では23羽も出ているというのに、一体どこにいったのだろう。



(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。


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2023年12月24日

23年12月のカンムリウミスズメ調査報告27

12月24日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

「クリスマスプレゼント」を期待したのですが、カンムリとの出会いは叶いませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:43から15:14まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0

                

前回の調査でカンムリのペアが見られたこともあって、船長さんはシーズン到来かと期待されている様子。このところずっと時化ていたので、飛沫対策として今回は防寒服の上にゴアテックス仕様の雨具上下を着込んで乗船。港を出てからしばらく船は地寄りを走っていたが、結構波がある。遠くはやや霞んでいるものの遠望は効き、四国方面も見えている。はるか前方のホウジロ島は浮島状態で、遠くの貨物船らしき船も空中に浮いて見える。そのうち波は収まり、岸辺近くには小舟で釣りをしている人の姿も。


231224ホウジロ島が浮島に.jpg


前回あれだけ見られたウミネコも見られず、Toさんは「今日はどこへ行ってるんだろうか」と双眼鏡で遠くを見回している。八島方面に飛んでいる鳥を見つけ指さしたので、私も双眼鏡を向けると確かにウミネコらしき鳥が何羽か飛んでいるが、双眼鏡をもってしても芥子粒くらいにしか見えない。

天田島の灯台近くの岩場にトビ大の鳥が止まっているのが見えたので、カメラで撮影してみるが、画像を拡大してもトビかミサゴか判別がつかない。


231224トビ?.jpg


いつものように天田島の南側にさしかかると、急に波立ってきて船の上下動が激しくなる。海底地形か風通しの関係なのか、不思議である。

しばらく進むと遠くの小島の周りに釣り船が何艘か見える。


231224多くの釣り船が集結.jpg


ハマチやヤズ狙いらしい。正月用の魚にということか。ウミネコと思しき鳥がポツン、ポツンと浮かんでいるのが見えるが余りにも遠いので撮影を諦める。1羽、比較的近い個体がいたので、撮影を試みる。


231224ウミネコ.jpg


カラスバトの調査機器を設置している島に研究者のTさんを降ろすために岸辺近くを回っていると、岩場に釣り人が3、4人上がっている。上陸地点に船を近づけていると、はるか前方の岩場からウが飛び出す。


231224船の接近に驚いて飛び出したウ=ウミウ?.jpg


その岩場の上にはミサゴが2羽止まっていたが、距離があったので、ピンボケ写真を撮るのがやっとだった。


231224遠くの岩場にミサゴの姿も.jpg


研究者のTさんの今回の作業は、前回回収した撮影画像の中にイエネコが写っていたので、この日は生息状況を確認するためにネコ用の餌をカメラの前に仕掛けるというミッションだとのこと。この島は本土からかなり離れた無人島なので、ネコが泳いで渡って来たとは考えにくく、外から持ち込まれたものと思料され、島のネズミを食べてくれればいいのだが、カラスバトやオオミズナギドリの繁殖に影響しないように捕獲も視野に入れた対策を講じる必要があるため、事前調査の必要が生じたのである。

その作業の間、我々は沖合を一回りした。カンムリとの遭遇率の高い海域だったので、双眼鏡を駆使して注意深く探したが、遠くを飛んでいるウミネコを見かけただけで、カンムリはヒットしなかった。研究者のTさんを迎えに行くと、岩場から船に向かって歩いてくるTさんの片足が靴下なのに気づく。岩場から磯に靴を片方落したとのこと。船が入れない所なのでと、船長さんから長い手鉤棒を借りて落した現場に向かう。そんなハプニングがあったため、頭上をミサゴが通り過ぎたのに、せっかくの撮影チャンスを逃してしまった。


231224後追い写真しか撮れなかったミサゴ.jpg


沖合を大回りで八島方面へ向かい、周辺海域を見回ったが、鳥影はなく、風景写真を撮っただけ。

八島の南端沖に船を止め昼食・休憩となる。食事中、1羽のウミネコが船の周りに寄ってきたが、箸を置いて撮影するほどの対象でもないと捨て置いた。その時はウミネコが一番近くで撮ることができたラストチャンスだとは思いもしなかったからだ。

調査再開後は、海は穏やかで遠くまで見渡せるものの、午前中同様、目視で見える範囲に鳥の姿は全く見られなかった。浮遊物すらないのである。やっと見つけた浮遊物はカップ麺の容器だった。雲の量が増え、陽が陰ったためか、船の前方の海面が、左側は黒く、右側は青い、「半分、青い」状態になる。撮影してみたが、余りハッキリした違いが分かる写真は撮れなかった。


231224「半分青い」状態の海上.jpg


遠くに見えるへいぐんブイにウミネコらしき鳥が止まっていたので撮影する。


231224ブイの上で休むウミネコ.jpg


いつもなら、「ウミネコか〜」で、カメラを向けないところだが、こうも鳥が出ないと、「ウミネコでも近くを飛んでくれないかな〜」と、拝むような気分になる。とうとう帰港間近、上関大橋近くの岩場にウ類が休んでいるのを見かけただけで、本日の打ち止め。


231224岩場で休むウ類.jpg


私は、言わば「従軍カメラマン」なので、鳥が出ても出なくても、何かしらの写真を撮っておかないと、後の仕事に響くため、粛々と勤めを全うしているが・・・。 




(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。


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