2021年07月03日

7月のカンムリウミスズメ調査報告1

上関 調査日誌

報告者 H


 7月3日(土)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。


調査メンバーの集まりが少なく、一旦、中止となったが、私が急遽参加するようになったため、オオミズナギドリの繁殖調査班の船に便乗する形となり早朝の出発となった。

調査始まって以来、初めてのことのようだった。

梅雨の天気で12時ごろから雨の天候予想。

朝から空模様が怪しかったが、朝7時に予定通り出港し一路、島へ。

調査班を7時50分頃下船させた後、カンムリウミスズメ調査開始。


カンムリウミスズメ210703 .jpg


1羽、2羽と観察。その後、アマツバメの確認に。

上陸はせず、島の近くの海上で観察。飛翔している数は、今までで一番多い?と言われる。70~80羽は確認できた。またスナメリも3頭確認。

島へ調査班を迎えに行く途中、カンムリウミスズメを1羽確認。その後、カンムリウミスズメらしい個体3羽を見るが、迎えが遅れそうなので、そのまま船を走らせる。

10時40分、調査班を乗船させ、白浜港を目指す。

長島を左手に見ながら走っていると、カンムリウミスズメ2羽を発見。近くでもう1羽追加確認。


カンムリウミスズメ 2羽8 58 20210703.jpg


カンムリウミスズメ羽搏き=換羽が完了210703.jpg


先ほどの怪しかった3羽の位置とほぼ同じような位置だったので、同一個体かもしれない。更に走り、カンムリウミスズメを2羽確認した。

白浜港への帰港途中、定置網の所へスナメリの音波探知機の設置をすることになり、水深20メートルの海底に沈める。そして帰港。

帰港と同時に雨が降り出す。

余談ではあるが、解散後、帰る道すがら定置網周辺北側で、スナメリの小群に出会う。

何回も数えたが、最低でも8頭はいた。音波探知機に記録されていることを願う。


調査日   2021年7月3日(土)

天気    くもり時折晴れ 雨が降る前の梅雨の天気 風はほとんどなし

調査時間  7時00分から12時40分まで

観察視界  四国や九州(国東半島や姫島)は見えず。観察に支障をきたすことはなし。

 感想として、早朝観察は理想である。

調査結果  概要は以下の通り

      カンムリウミスズメ  7回観察     9羽

      ウミネコ       複数回観察   4+羽

      カワウ        1回観察     1羽

      イソヒヨドリ     1回観察     1羽

      ミサゴ        1回観察     2羽

      コシアカツバメ    1回観察     2羽

調査詳細  経時的に

       7:00 出港

        :40 島到着 オオミズナギドリ繁殖調査班下船

        :52 カンムリウミスズメ   1羽

       8:21 ウミネコ        1羽

        :58 カンムリウミスズメ   2羽

       9:29 カワウ         1羽

        :30 アマツバメ   70〜80羽

        :40 スナメリ 1頭他2頭 計3頭

      10:12 カンムリウミスズメ   1羽

        :22 ウミネコ        1羽


        :40 島にてオオミズナギドリ繁殖調査班乗船

        :47 アマツバメ       8羽

            ミサゴ         2羽

            イソヒヨドリ      1羽

      11:05 カンムリウミスズメ   2羽

        :08 カンムリウミスズメ   1羽

        :23 カンムリウミスズメ   2羽

        :43 ウミネコ        2羽

        :58 コシアカツバメ     2羽

      12:10 定置網設置場所に音波探知機を沈める

        :40 白浜港に帰港




(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。



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2021年06月20日

6月のカンムリウミスズメ調査報告3

6月20日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

梅雨の中休み、海況もよく、少人数ではありましたが、頑張ったかいがあって、最後の最後に4羽のカンムリの群れを見つけることができました。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:33から15:46まで

調査結果:カンムリウミスズメ 4



梅雨の中休みで、海も穏やか、横島周りだけでも釣り船が10隻は出ている。前回よりはやや長島寄りに大船団が見える。ざっと数えても40隻はいる。鳥が出ないので、話のネタに雲や釣り船を撮っていると、近くをサメが泳いでいる。雲は、連ドラの『おかえりモネ』の主人公が気象予報士をめざすという設定で、気象の話題が気になったため、今日の雲は何雲かなと、つまらないことを考えながら撮影したに過ぎない。前回の調査でカンムリが見られた海域を見回るが、一向にヒットしない。

沖合へ進むと西からの波が出てきた。といっても飛沫を浴びるほどではない。途中立ち寄った小島ではアマツバメが3羽旋回していた。ミサゴも私たちの船に気づき、不快そうに上空を旋回飛翔する。船を移動させている時、磯からカルガモが1羽飛び出し、遠くに見える島の方へ飛び去る。ミサゴは今度は近くに飛んで来たトビを追い回していた。しばらくバトルを繰り返していたが、トビが飛び去ったので、ミサゴは島へ戻って行った。一方トビはというと近くにいた釣り船のそばで同種の争いを始める。獲物が浮かんでいたのか、2羽が海面でもつれ合っていた。


トビとミサゴのバトル210620.jpg


昼前だったので、この小島で昼食かと思ったが、まだ頑張って探すようだ。そのうち波もまったくなくなり潮が止まったような状態になって、見通しが格段とよくなる。海上の浮遊物を丹念に確認するも、八島港に入港するまで、まったく鳥の気配なしであった。昼食後、前日に行った山口市仁保の道の駅で買い求めた「きんつば」を配る。防府市のお菓子屋さんのものだったが、結構、美味しかった。前回、上陸した時に見つけた係留船のツバメの巣は、既にヒナが巣立ったようで、巣の周囲でツバメを見かけることはなかった。やはり陸へ上がると暑さが堪える。この時期は船の上の方が快適である。とはいえ、まだカンムリに出会えていなので、気分的には下がらざるを得ないが。

午後一番にアマツバメの繁殖確認をするということだったので、ワクワク感も多少出てきた。気にはなっていたが、前回は上陸しなかった。どうしても証拠写真を撮ろうという思いが抑えがたく、鳥への圧力がかかってしまうからだ。前回は抱卵していたということだったので、2週間は経っているし、ヒナが孵っているかもしれないなとか、いろんな思いが交錯する。島に近づくと、凄い数のアマツバメが舞っている。前回とは大違い。営巣数が減っているということだったので、もうアマツバメの群舞は見られないかもしれないと思っていただけに感動的だった。上陸後、Tさんがヒナがいるの確認。私はその間、アマツバメの乱舞を連写。Tさんが証拠写真を撮った後、ヒナを実見させてもらう。私も1枚証拠写真を撮らせてもらったが、結局、どれがヒナなのか分からないような写真しか撮れていなかった。でもこの目でヒナを確認できたので、私は大満足であった。


アマツバメ210620.jpg


島を離れ、遠くから動画撮影をしようということになって、Tさんが撮影した。船に残ったMさんによるとアマツバメは40羽前後いたとのこと。再び、カンムリ探しを開始。行けども行けどもカンムリの姿はなく、黒っぽいものを見つけると、それはサメで3度も出会った。いつもならへいぐんブイ辺りで引き返すことが多いが、船長も1羽も見つけることができなかったのが悔しかったのか、再度、沖合へ船を進めた。コース的には午前中に見回った海域であるが、沖合へ進み始めてすぐ、左舷に4羽の群れを見つけた。双眼鏡で遠くを探していてのことではない。目視で左右の海上を見回している時、たまたま目に入ったのである。目視で見つかるくらいだから、船を寄せる必要もなく、そのまま走ったら目の前というところだ。

4羽の群れ、家族群? 家族群ならどの個体が成鳥で、どの個体が幼鳥? 大きさは4羽とも同じ大きさなので、決め手にはならない。成鳥も換羽が始まっているので、羽衣の違いも決め手に欠く。報告書に添付する画像を選んでいて、羽衣の違いが分かる画像、とくに今回は後ろ頭に注目してみた。後頭が白いものと白い所がないものがいる。海鳥ハンドブックでは、識別点として幼鳥に冠羽はないと書かれているが、幼鳥ぽい羽衣の個体にも短い冠羽があったりするので、本当に冠羽のあるなしが決め手になるのだろうか。成鳥でも冠羽を寝せている時は、冠羽は確認できないし・・・。


カンムリ家族群?210620.jpg


4羽という組み合わせは、成鳥2、幼鳥2という組み合わせと、2組の成鳥ペアが考えられるが、昨年7月の群れは例外的で、ほとんどはペアでいるか単独、稀に家族群というのが、ここ上関海域で見られるカンムリのありようなのだが・・・。いずれにしても、これまでに撮影されたカンムリの羽衣変化を撮影時期と個体差等を比較勘案し、成・幼の識別の決め手を見つけ出すしかないだろう。諦めかけていた最後の最後でカンムリが見つかり、9回裏の逆転ホームラン、それも4羽なので満塁ホームランだねとMさんも嬉しそう。船長も肩の荷が下りたのか、一気に瀬渡しのお客さんの回収に向かう。お客さんには迎えが少し遅くなると電話を入れていたようで、早いうちに結果が出て、ホッとしているようだった。カンムリ調査の後は、エイの調査の網入れ、その後は自分の漁と休む間もないほど予定が立て込んでいるそうだ。本当に、ご苦労様でした。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。






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2021年06月06日

6月のカンムリウミスズメ調査報告2

カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

概況を記します。


6月6日(日)

天気:晴れ

調査時間:9:03から15:15まで

調査結果:カンムリウミスズメ 3  


翌朝、調査への出発まで時間があったので、マルゴトの玄関回りの草取りをした。植えたのか野良生えか分からないが玄関横の木が枝を張っているのが気になった。おそらくニレケヤキ(アキニレ)という樹種だろうが、元々は落葉高木なので、しっかり刈り込まないと大変なことになる。葉が小さいこともあって盆栽仕立てにされる木なので、刈り込みには強いはず。私のような素人がやっても施主から苦情もでないだろうと思い、刈り込むことにする。しかし、勝手知らない他人の家で剪定ばさみは見つからない。とりあえず、台所にあったキッチンバサミでやってみたが、力ばかりいって思うように切れない。少し太い枝もあるので、ノコギリもほしいところだが、刃物は包丁くらいしかない。一応、一番使われていなそうなステンレス包丁を使うことに。これが案外役に立って、初めからこれでやればと思うくらい上手くいった。

そんなことをしていたために、早朝はあった昨夜の釜飯でつくったおにぎりが同宿の若者たちにすべて持ち去られ、朝食にありつくことができなくなった。机の上に封の空いた芋けんぴが少量残っていたので、とりあえずそれを口にして、早めに港へ行く。遊漁客を送り出した後、調査道具の準備をしていると、私物の救命胴衣に前々回配られたベビースターラーメンが1袋入っているのを思い出し、腹の足しにした。

みんな揃ったので、船に乗り込む。横島沖にはたくさんの釣り船が出ていた。30隻はいたようだ。波もないので小さなゴムボートも沖に出ている。前日、同様、潮目にゴミが漂う海域がへいぐんブイの手前と宇和島の手前で見られたが、前日カンムリが見られた海域を回っても1羽も見つけることができない。イワシのナブラが立っている海域があったので期待したがダメ。かなり沖合も見回ったが、時間が過ぎていくばかり。

11時20分過ぎ、遠く沖合に何か大きなものが上下している。それも列をなしているように見えるが、ゴミではなさそうだ。双眼鏡でも分からない。ちょうどその時、船長が船を全速力で沖合に進め始めた。私が気づいたものを追っているのだ。かなり近づいた時、それはイルカの群れだったと分かる。


イルカの大群210606.jpg


船は群れの中に入った。というか船の周りをイルカが取り囲んでいるかのよう。船に興味があるのか、すぐそばまで来て並走したり、船の下を潜ったり、イルカに遊ばれていると言った方が正しい。数十頭はいる。波もほとんどないので、写真も撮りまくり状態。舳先の映像カメラマンさんもビデオカメラを回し続けている。20分くらいはその光景を堪能しただろうか。


イルカの大群210606-2.jpg


船長も今日はイルカショーが見られたので、カンムリはもういいのではと冗談めかしに言っていたが、船を戻して再びカンムリ探しに。そのすぐ後、Tさんが3羽でいるカンムリを見つける。前日、3羽を見つけた海域とそう遠くないことから、昨日の3羽であろうということになった。

しかし撮影した画像を見ると、前日いた3羽のうち顔の汚れた1羽と同一個体だと言える個体が3羽の中に見当たらないのである。前日は曇り、本日は晴れで光線の違いから違って見えるのかもしれないが、他の方の記録された画像や映像の比較をしてみるとハッキリするだろう。それと私は上手く撮影できなかったが、前日は見せなかった羽搏きを本日はビデオ撮影されたはずなので、風切り羽の換羽状況がバッチリ確認できる映像が撮れているのではないかと思う。私のボケボケ写真でも抜けているのわかるくらいなので。


6日に見つけたカンムリ3羽210606.jpg


八島港入港前、沖に大型の豪華客船が航行しているのに気づき写真を撮った。船名から調べたところ、新日本海フェリーの「あざれあ」は新潟と小樽を結ぶ航路に就航しているようだが、何故、瀬戸内海をを航行しているのかは不明。八島に入港し、昼食・休憩。一応、カンムリを連日確認できたし、イルカショーのおまけまでついて、昼食は格別のものとなった。弁当自体は、なんやかで注文が夜遅くの連絡となったため、いつもよりは簡便なものではあったが・・・。八島港内は、今時期は海藻の森状態で、とても綺麗だった。近くではイソヒヨドリの囀りも聞こえ、係留されている漁船でツバメが巣を作って繁殖していた。何とか餌運びのシーンを撮影し、午後の調査に。

午後からは何時も行かないコースを回った。途中、沖合でサメを目撃しただけで、カンムリはなし。その後、アマツバメの繁殖状況を船上から行った。着いた当初はいなかったが、そのうち周囲を飛び回り始めて、計6羽を確認できた。ミサゴもいたが、繁殖確認はできなかった。最後まで集中を切らさず探したが、その後カンムリは出てくれることはなかった。

帰港後、瀬渡し客を連れ帰った船長が、いつも坊主の客が大物を釣り上げたそうだから見せてもらえと。いつも帰りに船で一緒になるHさんがクーラーボックスからはみ出したタイを計量。4キロ、73cm、嬉しそうに魚を持ち上げた写真を1枚撮影。長い長い2日間に渡る調査が終わった。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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