研究者のTさんを乗せ、再びハヤブサ止まっていた岩場近くへ進むと、依然、山中を見つめている。しばらく様子を見た後、我々は本命のカンムリが出ていないので、先を急ぐ。海上は、時折現れるウミネコだけで収穫なし。
昼食・休憩で立ち寄った祝島の防波堤にはたくさんのカモメ類が休んでいた。
ほとんどはウミネコだったが、何羽かセグロカモメも混ざっていた。
食後は、この時期定番のジョウビタキ探し。研究者のTさんが近くの電線に止まっている個体を見つけてくれた。メスだったが、口から種を吐き出すシーンを撮影することができた。
近くではイソヒヨドリやハシブトガラスも見られた。
調査再開後、島近くの岩場でウが3羽見られたが、遠いのと逆光だったため種は不明。
その後もウミネコが時々飛んだのと、小さなヒヨドリ群を見たくらいで、カンムリとの遭遇はなし。
天田島と宇和島の間の海域を航行中、右舷に黒っぽい鳥を見つける。船長さんやカメラマンさんたちは、「カンムリ?」と聞いてきたので、私はすぐに「オオバンです」と返すと、「珍しい鳥ですか?」と。オオバンは珍しい鳥ではないが、海上に浮かんでいるのは珍しいと私は思っている。
以前、一度、出会ったことがあったが、その時は撮影できなかったので、今回は必死でシャッターを切った。既に海はベタ凪になっており、船も揺れず好条件なはずなのに、バッチリ写真は撮れなかった。
その後も、集中を切らさず、カンムリを探し続けたが、結局、ウミネコとアオサギの写真が撮れただけだった。
港に戻ると、この日はイソヒヨドリがお出迎え。
カンムリとは出会えなかったけど、ゲストの二人にハヤブサとヒヨドリの渡りを間近で見てもらうことができたのは良かった。上関の海と生き物に感謝!
(この調査は、大阪コミュニティ財団、地球環境基金、パタゴニア環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)
※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。