2024年02月17日

24年2月のカンムリウミスズメ調査報告2

2月17日(土)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

ベストシーズンのはずなのに、当てが外れてがっかりしています。

天気:晴れ

調査時間:9:42から15:20まで


調査結果:カンムリウミスズメ 0           

     アビ類 34(潜水を繰り返すため数字は多少の±あり) 


このところカンムリの出がよいので、期待に胸を膨らませて乗船。次から次に出た時を想定して、出現時間のメモを忘れないようにと心に刻んでいた。たくさん出ると撮影に一生懸命になって、後で画像確認の時に、何番目の個体か分からなくなることがあるからだ。

そんな話をしていたらToさんは撮影の終わりに空を撮って区切りが分かるようにしていると言っていた。それも手だなとは思うが、私はカメラ2台を使っているので、やはり時間を基準にした方が良いように思う。それにはカメラの時間設定を毎回、合わせておかないと画像データの時間が不正確になる。実は、この日もその作業を失念していた。

結果、2台のカメラの誤差のため、撮影した画像を時間順で並べかえると後先になったものがあった。毎回、調査前の準備がバタバタで、ここから改めないといけないと痛感しているところである。

前置きが長くなったが、この日の海況は予報ほど悪くはなく、波も風もそれほどではなかった。


240217調査開始.jpg


風は冷たかったものの、日差しがあるので、飛沫を想定して着ておいた合羽の上下で、何とかしのげた。

四国や九州は霞んではいるが、遠望は利く。横島を過ぎた頃、Toさんが遠くにカモメ類の鳥山を見つけたが、私はとうとう確認できずじまいだった。

しかし懸命に探したお陰で、アビ類の小群を見つけることができた。今回も船を近づける間もなく、早々と潜水を始めたため、見失った。結局、アビ類の種類が確認できるような写真は1枚も撮れなかった。

その後もウやアビ類が何度か見られただけで、次から次に現れるはずのカンムリは全くだった。

足に魚を掴んだミサゴが宇和島方面から鼻繰島方面へ飛んで行くのを見たくらい。魚はおそらくダツと思われるが、双眼鏡でやっとなので撮影はできてない。

この日は研究者のTさんがいつもカラスバトの調査をしている島とは別の島に上陸を予定しており、上陸地点に向かっていると磯周りにウミネコが3、4羽浮かんでいた。

Tさんを降ろした後、海岸線沿いに船を進めていると、船の接近に驚いて飛び立ったウ類の中にヒメウが混ざっていた。


240217ヒメウ.jpg


遠くの磯にカモ類が何羽か浮かんでいるのが見える。双眼鏡で確認するとウミアイサのようだ。


240217ウミアイサの小群.jpg


とりあえず遠目に写しておいたが、船の動きを察知して飛び立ったので、それと分かる写真は撮れなかった。

いつもミサゴが止まり場にしている岩場に1羽いたので、これも遠目に1枚撮ると、程なく飛び立った。後追い写真を撮ってみると別の岩の上にもう1羽いた。


240217ミサゴ2.jpg


240217ミサゴ.jpg


このところ見回っていない祝島・長島間海域を見回った後、そのまま南下してホウジロ島方面へ向かうが、この海域でも当たりが出ない。

ホウジロ島近辺の岩場でウ類やカモメ類が休んでいるのが見られただけ。Toさんが「いないですね〜」と声をかけてくる。Toさんも私同様、「次から次に」を期待していたはず。

沖合ではアビ類は見られたが、やはりすぐに潜りだし、行方をくらませる。

八島港へ向かう途中、Toさんから声がかかったので、鳥かと思ったら、月だった。鳥の出も悪いので、何枚か写真を撮っておいた。


240217昼間の月.jpg


240217拡大鮮明化した月.jpg


結局、午前中は「戦果」なし。八島港の定期船の待合所で出会った定期船の船長さんも「近頃、鳥がいないねー」と言っていた。我が船長さんも「鳥が出ないから食欲もなく弁当を残した」と。

原因をいろいろと考えてみるが、いないという現実は変わらない。



(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。

posted by Sunameri at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 調査報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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