2022年11月27日

11月のカンムリウミスズメ調査報告3

11月27日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

今月は3回もチャレンジしたのですが、依然、カンムリを見つけることはできていません。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:38から15:01まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0

この日は、瀬渡しのお客さんを蒲井の磯に降ろすため、地寄りに船を進めたので、波は穏やかで海況に何の問題もない。

その後、カラスバト調査の事前準備のために研究者Tさんが上陸することになっている島へ直行した。天田島の西方にはたくさんの釣り船が見える。絶好の釣り日和なのだろう。波はやや出てきたが、風もなく雲一つない穏やかな日和の中での調査なので、鳥さえ出てくれれば、こんな好条件はない。ウミネコの着水個体が何羽か見られたものの、海上はこれまでのように鳥が少ない。

上陸を予定している磯に回り込む直前、尾根のてっぺん近くにある木の枝に白いものが見えたので双眼鏡で確認すると、ハヤブサのようだった。Tさんを降ろした後、船長さんに頼んでハヤブサの確認に再び船を回してもらう。

カメラの望遠で覗くと、やはりハヤブサだった。周囲を窺がっているようだったが、船とはかなり距離があるからか、飛び立つ様子はなかった。揺れる船上から芥子粒大の鳥をうまく写すのは無理な相談で、ハヤブサだと分かる写真を撮るのがやっとで、諦めざるを得なかった。

沖合ではまったく鳥が見られない。1羽の鳥さえ見えない大海原を走っていると、ここでカンムリを見つけるのは、「針の穴にラクダを通す」ようなものか、いやこんなのもあったかな、「干し草の山の中から針を探す」ようなもの、「至難の技」という意味で使いたかったのだが、「無駄骨」という意味ならちょっと違うような気もする。またいつものように鳥が出ないと、つまらない考えが頭の中を駆け巡る。

その後も熱心に周囲を見回すが、当たりはなく、お昼となる。長島と祝島との間の海域は波立っていることが多いのに、ほぼべた凪状態。船長さんに聞くと潮の干満でこうしたことが起こるらしい。遠くまで見通しが利き、カンムリが浮かんでいたら、すぐに分かるし、こんな撮影条件ならバッチリ写真も撮れるのにと、タラレバ話が口をついて出てしまう。

お茶うけに六日市中田屋の「麦ころがし」を配る。食事中は魚や醤油の話題で話は弾んだが、鳥が出ていないので、盛り上がりきれなかった。

午後からの調査は、遠望の利く条件の中で進んだ。祝島沖から八島方面を望むと、やや霞んではいるものの、「浮島現象」が見られたので何枚か写す。


221127浮島現象?.jpg


浮島現象は、蜃気楼(太陽光線が密度の異なる大気を通過する際に、屈折して少し離れたところの景色が、実際とは違う形に見える現象)の一種らしい。

Tさんを迎えに行くと、岩場の上で休んでいるトビがこちらの動きを見つめていた。島陰を回り込むと、午前中見つけたハヤブサがまだ同じところにとまっている。

午前中より波は穏やかになってはいたが、やはり船の上下動があって上手く撮れない。船長さんが「船を着けようか、陸から撮った方が安定するんじゃない?」と助け舟を出してくれる。諦めきれず、船長さんの言葉に甘えて上陸させてもらうことにした。

距離は遠いものの、体を岩にくっつけて撮影したので、船上よりはマシな写真を撮ることができた。


221127樹上から周囲を窺がうハヤブサ1.jpg


その上、ハヤブサが足を上げかけたので、次は頭かきをするなと思い身構えると、予想通り、頭かきをしてくれ、上手く撮影することができた。


221127ハヤブサの頭かき1.jpg


221127ハヤブサの頭かき2.jpg


221127ハヤブサの頭かき3.jpg


カンムリが見つからないのに、急に気持ちが楽になって来た。

そうこうしていると船の近くをウミネコが飛び始めたので、前回、無視された「花咲じいさん」を再び試みる。前回のように立ち上がらず、座ったままなのに、今回はウミネコが寄って来た。Toさんは、学習したものとそうでないものがいるのではないかと言っていたが、本当のところは分からない。


221127奪い合うウミネコ.jpg


瀬渡しのお客さんを回収に向かう時、スナメリの出現を期待していつものようにカメラを準備したが、今回は出てくれなかった。ボラが跳ねているのを見つけたので、適当にシャッターを切るが上手くいかない。スナメリ同様、どこに出るか分からないからだ。白浜沖では、2m近くもジャンプした個体には不意をつかれたが、磯から飛び出したウミウは何とか連写でものにできた。


221127船の接近に驚いて飛び去るウミウ.jpg


我々はカンムリ0の「坊主」だったが、磯釣りのお客さんは立派な石鯛を釣り上げていた。



(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。



posted by Sunameri at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 調査報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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