2022年11月12日

22年11月のカンムリウミスズメ調査報告2

11月12日(土)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

毎週のように頑張っているのですが、カンムリを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:38から15:34まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0

この日の最初のミッションとして、コウモリ調査の機器からのデータ回収と電池交換のため、研究者のTさんに同行して島に上陸。私の役目は特にないので作業の写真を撮影する。


221112コウモリ調査のデータ回収と電池交換作業.jpg


Tさんが作業のため薮の中に入ろうとすると小鳥が飛び出し近くのトベラの繁みへ飛び込む。種の確認を試みたが奥の方へ入ってしまい。結局、種は分からずじまい。大きさや行動からシロハラかなと思いはしたが確かなことは分からない。船長さんは用のない私が上陸しようとすると、ちょっと怪訝な顔をされたが、私も話のネタにコウモリの撮影でもしないと毎回ウミネコの写真というわけにはいかないので、意を決して上陸したのである。

上陸前、いつものように靴の汚れを落として乗船するように釘を刺された。Tさんの作業が終わり、洞窟内に入ったのだが、コウモリは不在、居たのは1メートルを超えるアオダイショウのみ。奥の方は足元がぬかるんでいて、洞窟を出た後の靴の汚れ落としに手間取った。Tさんは靴を脱いで靴を岩に打ち付けて汚れを落としていた。私は岩の間に生えた草で靴を拭った程度でお茶を濁したのだが、Tさんの念の入れようを見習って、私も岩の上に靴を履いたままだが、靴を打ち付けトレッドに挟まった土を落とした。

再び船に乗り込むと、Mさんがミサゴが1羽飛んでいたと教えてくれる。私がコウモリはダメだったと言ったので、報告書のネタに気を遣ってくれたのか、すぐそばにツワブキの群落があるのを指さして、あれは使えない?と声を掛けてくれた。光線が悪く色が上手く出ないかもしれないと言いつつ、一応、押さえに撮影しておいた。


221112ツワブキの群落.jpg


船長さんにはヘビのことは言わなかった。船長さんはその話題を非常に嫌うからだ。島の上にはトビが舞っており、ミサゴは見当たらなかった。そのうち岩場からミサゴが飛び出す。天気予報では波高が1mと出ていたので、覚悟はしていたが、後ろからの波で船の揺れはあるものの沖合まで行けそうな感じだった。沖合へ向けて進んでいる時、一度近くをウミネコが飛んだが、ほとんど鳥らしい鳥は出ないままだった。

宇和島近海までやってきた時、着水個体を含め20羽くらいのウミネコの群が見られた。船が近づくと飛び立つが、また少し離れたところに着水する。良い餌場なのだろうか。しばらく西方へ進んだところで急旋回、お昼が近づいて、波の穏やかな海域へ移動しようとしているようだ。近くの島陰を目指しているようだが、波を正面から受ける方向へ進んでいるので、時折、飛沫を浴びる。ホウジロ島も宇和島も結構、磯に瀬渡しの釣り人が上がっている。それを嫌ったのか、ミサゴが島の外れにある岩礁の上で休んでいる。1羽は船の接近に警戒し飛び立ったが、もう1羽はそのまま岩の上に残っている。

やっと波の静かな海域に入り、船を止める。いつものように弁当の写真を撮ってから食事を開始。弁当のおかずに餃子が入っている。我が家も前の晩が餃子だったので、ニコニコ亭の和洋中と品数の多いのは有り難いが、さすがに冷えた餃子には参った。お茶うけは、前日、新山口方面まで自転車を踏む元気がなかったので、四辻駅前にある銭の菓子で間に合わせた。今回は「益次郎」という鋳銭司にゆかりのある大村益次郎の名を付した白あんの饅頭。ニコニコ亭からのミカンの差し入れもあったのだが、順番を間違えて先に饅頭を食べたため、ミカンの味がまったく分からなかった。良いミカンだったので、1個、賞味用にバッグに入れ、帰ってから再度味わうことにした。

宇和島の木々も色づき始めているが、今一つで写真映えしない。午後からの調査は祝島方面へ向けて北上したので、余り波の影響は受けなかった。鼻繰島もやはり釣り人が磯にいて、クロサギはダメかなと思っていると、船長さんが岩の上にいるのを見つけると同時に飛び立ち、まともな写真は1枚も撮れなかった。島の南側に回り込んだ時、岩の上に小さな影を見つけたのでシャッターを切る。画像を拡大すると何とかイソヒヨドリだと分かる写真が撮れていた。

その後、沖合へ向けて走っていると船の近くにチョウがひらひらと飛んでいるので連写で撮影する。チョウの動きは不規則なのでなかなか骨が折れる。写した写真の中に何とか種類が分かるものがあった。黒いアゲハチョウで白い紋がある。そう聞けば、分かる人ならモンキアゲハとなるのだが、後翅外縁部に赤い斑がある。


221112海を渡るチョウ.jpg


これまでモンキアゲハは何度も見ているが、赤い斑に気づいたことはない。オスとメスで模様に違いのあるチョウは少なくないようなので、一応、図鑑で調べてみた。モンキアゲハには夏型と春型とがあって、図鑑の図版では春型と記載のある図版に三日月形の赤斑が見られた。通常見るものは夏型となっている。専門家ではないので雌雄の判別はできないが、モンキアゲハであることだけは分かった。その後もモンシロチョウと思われるチョウが船の横を通り過ぎて行った。

その後、船から少し離れた所をウミネコが飛んでいたので、前回のToさんのように手をグルグル回してみたが、こちらを見ていなかったのか、まったく反応がなかった。船長さんのお客さんを回収に向かう途中、船の前方に着水しているウミネコを見つけたので、今度は立ち上がって鳥寄せのパフォーマンスをしてみた。花咲じいさんさながらの「枯れ木に花を咲かせましょう」を繰り返した。こちらを見ていないのか無視しているのか。ウミネコに動きは見られない。知らない人が見たらなんと思うだろう。自分でも阿保らしくなってやめた。Toさんと私とどこが違うのだろうか。きっと学習が足りていないウミネコだったのだろう。いろいろと思案してみても、何の慰めにもならない。


221112私のパフォーマンスを無視するウミネコ.jpg


スナメリがよく見られる海域に近づいたので撮影のため一応カメラをスタンバイ。準備が良い時に限って出てくれない。釣り人を回収した後も諦めきれずに海面を見回す。しばらく走った時、左前方にスナメリが浮かび上がる。船長さんは次の釣り人回収のために船をフルスピードで走らせており、止まる様子もない。2度目を狙おうにも見る見るうちに船は進み、2度目の浮上は背中を確認するのがやっとだった。3度目はないなと思っていると、遠くに浮かび上がった。カメラを構える間もなく、そっち方面に向けたままシャッターだけ押し続けた。撮れた画像を次々に拡大してみると潜る直前の画像が何とかそれと分かる1枚となった。

横島の磯で釣り人を回収している時、いつもならカラスが真っ先にやってくるのに、この日はトビが一番でやって来た。船の周囲を何度も飛び回るので、お遊びにトビを撮った。撮影した画像を見て驚いた。トビのつぶらな瞳、ウミネコとは比べものにはならない可愛らしさ。ちょっと古くて恐縮だが「小鹿のバンビ」のようだ。


221112つぶらな瞳をしたトビ.jpg

  

遅ればせながらハシブトガラスも2羽やってくる。そのうちミサゴも1羽飛び出した。横島や長島の磯にはアオサギが佇んでいる。この日の調査では総じて海上はダメで、島周りでは結構いろんな鳥が見られたもののカンムリには依然出会えない。船長さんは、来週も週末、天気が良ければチャレンジしよう、何日に最初に現れるか分かるからと前向きなのに、「負け癖」がつくと勝てる気がしないというか、カンムリと出会える気がしなくなっていく自分が情けない。



(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




posted by Sunameri at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 調査報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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