2021年10月03日

10月のカンムリウミスズメ調査報告1

10月3日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

連戦連敗を何とか止めようと頑張って探したのですが、カンムリを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:10:00から14:28まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0



3時半ごろ目が覚めたが、起きるには早すぎるので、そのまま二度寝した。次に目が覚めたのは家を出る予定時間の20分前。大慌てで、服を着替え、持ち物を確認、何とか予定通りに家を出ることができた。

朝の食事も洗濯の早回しもできず、いつものルーティンは崩れっ放しで、脳みそも半分寝たような状態のまま上関に。お茶うけの準備がないことだけは忘れていなかったので、途中、道の駅上関海峡に寄り、饅頭を購入した。でもやっぱり、頭は回っていなかった。

いつも出港時、出発時間を確認し記憶するようにしているが、忘れたことに気づいたのは、だいぶ時間が経過してからだった。これまで帰着時間は調査疲れもあって確認忘れがあったが、出発時に忘れることはなかった。

ということもあって、最初から気持ちが凹んだまま調査に臨んだわけだが、いいことが一つあった。それは前回、八島沖で見かけた「大きな白っぽい船」の謎が解けたことである。それはたまたま出港後すぐに平郡島方面を航行中のLNG運搬船を見つけたことによる。まず、白っぽい船に見えたのは、遠かったので地球が丸いことから船体の下部が見えていないためだった。


 LNG運搬船211003.jpg


また、調べていて分かったことだが、LNG船にはタンクの方式が大きく3種類あって球形のものや四角いものなどあって、今回見つけたのは外国船籍の違うタイプのLNG船、不明の船舶は「さやえんどう型」と言われるタイプのLNG運搬船であることが分かった。

みなさんにはどうでもよいことだろうが、私は「不明」のまま置いておくのが嫌で、納得いく解答が得られるのは無上の喜びなのである。なので、LNG(液化天然ガス)とLPG(液化石油ガス)についても調べた。

そのLNG船は2隻のタグボートが水先案内のように先導する陣形でしばらく進んでいたが、沖合の航路筋辺りで1隻は引き返してきた。その後、航路筋を西に進むのかと思っていたが、どうも豊後水道を抜けるらしく直進して行った。沖では自動車運搬船も見られた。ニュースでは半導体不足で生産が落ち込んでいると報じられているが、このところ毎回目撃するのはどうしたことだろう。


調査から話がだいぶそれたので、話を戻す。朝はとても冷え込んでいたが、出港時はだいぶ気温も上がり、少し靄ってはいるものの雲一つない秋晴れ、波は結構あって、時折、飛沫浴びる状態。

沖を航行中、ナブラが立っていたので少し期待したが、八島港へ入港するまで、ウミネコすら見かけなかった。八島港では岸壁にアオサギが鎮座していて、船に驚いて飛び立つカワウが見られたものの、午前中の調査でハッキリ確認できた海鳥はこの2種のみというありさま。


アオサギ211003.jpg


これまで紹介するのを忘れていたが、ニコニコ亭の手作り弁当(*)は、味付けはもちろん、おかずの品数も申し分ない上に、値段が安いときている。それに今回はおまけで栗の乗ったおはぎがついていた。おかげで私の配ったお茶うけがかすんでしまった。

一応、お茶うけの饅頭を紹介しておくと、今回は、平生と上関にお店のある菓舗よこみちの「瀬戸内銘菓 周防みやま栗」という栗饅頭。栗はおはぎと被ったが、まずまずのクオリティに一安心。

食後、秋晴れの話から、運動会の話題に。近頃は、コロナのせいもあって、一族郎党総出の秋の一大イベントは様変わりし、参加者制限だけでなく、アルコールも厳禁だとか。「雲一つない秋晴れの下、第〇回秋季大運動会を開催します」というのが、私たちの時代は定型句だったが、小運動会とか春開催とか、学校行事もお祭りごとではなくなったようだ。晴れ着とか晴れ舞台という言葉があるように、ハレとケはハッキリ違いがないと、何か寂しい。

午後からは、少し波も収まったように思えたが、場所により違いがあるようだ。八島港を出てしばらくすると海上にウミネコの幼鳥と思われる個体が1羽浮かんでいた。


ウミネコ幼鳥211003.jpg


船が近づくとすぐに飛び去ったが、この日、ハッキリ確認できたウミネコ第1号である。その後、沖でTさんが遠くにウミネコと思われる20〜30羽の群れを見つけた。本命はカンムリ、9月の調査で1羽だけだが見つかっている海域も丁寧に見回るが姿なし。サメを目撃しただけで、とうとう、この日も私は戦果なしでの帰港となる。

港で迎えてくれたYさんから、「えらい早よう帰って来たから、カンムリが見れたのかと思うた。出んかったんなら、もう1時間くらい粘って探せいやとHTに言ったんだ」と、お叱りがあった。Yさんは、この日は遊漁のお客さんがあって、近場で釣りをしてチダイなどクラ―ボックス2杯の大漁だったそうだ。一方、こちらは坊主、何ともやりきれない。



(この調査は、セブン‐イレブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、

 パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金

 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。



毎回、毎回、船舶の話ばかりで、自分でも嫌になります。連戦連敗、チームを率いる監督なら、責任を問われ退任、更迭というところでしょう。この手の調査は、こちらの努力とは関係なしに、相手次第なところがあるので、今のところ責任は問われません。個人的にはモチベーションは下がりますし、疲れも倍増ですが、これからは気候がよくなり、暑くも寒くもなく、鳥さえ出てくれれば、最高です。といっても秋は案外天気が変わりやすく、調査日和となる日が制限されます。これまでの傾向から、本格的に寒くならないと出会いは期待できないのかもしれませんが、あくまでも通年調査なので頑張るしかありません。



(*)ニコニコ亭は上関町内の弁当店。店主の愛情が込められた1食500円の内容は、日替わりで総菜の品数が多く飽きることはない。



posted by Sunameri at 00:00| Comment(1) | 調査報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お疲れ様でした。
Posted by at 2021年10月07日 15:56
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