2021年09月12日

9月のカンムリウミスズメ調査報告2

9月12日(日)

カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

残念ながらカンムリウミスズメには出会えませんでした。


調査時間10時から16時まで

調査結果カンムリウミスズメ確認できず。

 オオミズナギドリ 3羽

 イルカ 50頭位


昨日のリベンジと1日遅れの船のご祝儀を期待して地元最強?メンバーで白浜港を出発。本当は鳥博士HSさんが不在で心許無い船出である。しかしここは強気で視点を変えて、これまでとは少し外れてみようと島西岸を南下。

島西側で潮目のゴミにぶつかり目を凝らすも鳥の姿はない。進路を南東にとり沖合7〜8km位まで南下。この海域には「いよ6号」という灯浮標があり調査の際の良い目印であった。しかし2018年10月〜2021年12月31日まで海上保安庁が実際の灯浮標とバーチャルAIS航路標識(仮想航路標識)を組み合わせた取り組みを試行中で偶数の2.4.6号が現在撤去されている。航行中の船にとっての効果はわからないが、見慣れた目印がないのは心なしか寂しい思いである。

八島南岸にウの糞で真っ白になった岩礁がある。これを漁師さんたちは「八島のウのくそ」と呼ぶ。他にも「鼻繰のウのくそ」などいくつかの島に「ウのくそ」がある。漁師同士の海の目印として利用するのだそうだ。

進路を変更して間もなくはるか前方に黒い突起物が浮き沈みする。もしや?と目を凝らす。イルカだ!!同時に船長も振り返り「イルカじゃろ?」と声を掛けてくる。「うん!そうそう!!」と私。カメラを構え船長が船を寄せるのを待つ。

ところが船長は一向に船足を上げる気配がない。昨日の撮影で十分だと思っているようだ。私はカンムリウミスズメが出なかった時の今日の話題に何としても記録しておきたい。私の顔色を見て船長が「また行くの?」と聞いてくる。「うん、お願い!!」船長がイルカの群れに船を寄せる。

群れは50頭くらい。「キー、キー」という声も時折聞こえる。

心なしか昨日よりゆったり泳いでいる。


イルカの群れ210912.jpg


よく見ると群れの中間あたりには大人のイルカに両側から守られるように明らかに小さなイルカが水面に顔をのぞかせる。やはり子供たちに合わせてゆっくり泳いでいるらしい。


イルカ親子連れ?210912.jpg


船に近寄って来て下を潜ったり、白いお腹を上に向けたり見た目にはリラックスしているように見える。本当はどうなんだろう?イルカに聞いてみないとわからない。

「飛び込んで一緒に泳ぎたい!」と言ったら、船長にたしなめられた。

いよいよ群れにもお別れして本来のカンムリ調査に戻ろうとした矢先、ひらりと水面近くに舞い降りて来た鳥がいる。オオミズナギドリだ!海上での久しぶりの対面に心が躍る。しかもイルカの群れと戯れるように飛んでいる。するとまた1羽。計3羽が確認出来た。


オオミズナギドリとイルカ210912.jpg


シャッターチャンスに恵まれず、イルカの背中が少ししか映っていないのが残念。しかしイルカとのコラボは会の調査始まって以来、初記録なのでこれはこれとして成果としておこう。このオオミズナギドリは現在、子育て中の親だと思われる。今月下旬には島に上陸してオオミズナギドリ繁殖調査が行われる予定なので結果が楽しみである。ひょっとすると彼らに再開できるかもしれない。

昼食は島に寄る時間を節約して海上で摂ることにする。

お茶請けは昨日HSさんに紹介された翁飴である。船長にも昨日の土産話を添えて差し出す。

「こりゃー、うまい!!もう1個貰っていい?」と船長から珍しくお代わりの催促だ。本当に優しい甘さで昔懐かしいゼリーの味がする。「病みつきになる」というHSさんの言葉を改めてかみしめる。

お昼を早めに切り上げ、いざ午後の調査開始。今度は祝島を攻めてみようということになる。

海面は鏡のような凪である。

祝島沖の3号ブイ近くをさらに進むとその沖合にブイが見える。以前は「いよ2号」ブイがあったけれど今はないはず?とカメラの望遠で収める。確認してみると「いわいしま」と書かれていた。ネットで調べるとこれは海上保安庁ではなく山口県が設置したもので「祝島南西方灯浮標」というらしい。やがて小島、小祝島が見えてくる。祝島の人たちはこの3つの島を親子三代になぞらえて「祝」「小祝」「孫祝(小島)」と呼ぶ。親と子に挟まれて孫がいるというわけだ。

ここでもいくつか潮目に会うが鳥は見つからない。

小祝島から進路を変える。

Kさんが「あれは?」と叫ぶ。目を漏らすと沖に7羽の鳥らしき影が!もしやと期待するがカモメ類(多分ウミネコ)であった。でもこういう日は鳥に会えたというだけでありがたい気分になるから不思議なものだ。

最後は室津半島と長島の間を帰る。地元の漁師さんたちはこの海域を「うちうみ」と呼ぶ。長島南岸に比べ波静かで穏やかなこの海域の特徴を指しているのだろうか。台風や冬の強風時には船の避難場所となる。大小さまざまな船舶が舳先を同じ方向に向け来るべき嵐に備える様はいつ見ても心慄く。そんなこんなを思いながら白浜港に帰着したのは16時近くだった。



(この調査は、セブンイ‐レブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、

 パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金

 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




posted by Sunameri at 00:00| Comment(0) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

最近のコメント
タグクラウド