8月8日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。
台風の接近前に調査をと、目数を増やして頑張ったのですが、1羽も見つけることができませんでした。
概況を記します。
天気:晴れのち曇り
調査時間:8:40から14:35まで
調査結果:カンムリウミスズメ 0
久しぶりに目が揃った調査。
夕方には台風9号が九州上陸かと言われているが、今のところ海は穏やかな気配。
波は少しあるが調査に支障はない程度。
7月にはカンムリがそれなりに見られた海域を航行するもまったく気配が感じられない。遠くをウミネコと思しきカモメ類が飛んでいたり、時々着水している個体は見られたが、いくら走ってもカンムリとは出会えない。せっかく修理に出していたカメラが戻ってきたのに、このまま使うことはないのだろうかと不安になる。
10時を過ぎたところでHさんが海上を飛ぶ小鳥を見つける。双眼鏡で確認するとツバメのようだった。2羽で飛んでいたが、渡りを開始したのだろうか。台風が近づいているというのに大丈夫なのか。位置関係からすれば四国方面へ向かうようだが、見失ったので飛んで行く方角については想像の域を出ない。確かに8月はカンムリの記録は余り芳しいものではないので、出会えば「僥倖」、「坊主」もやむなし。調査なのでゼロも大事な記録と分かっていても、厳しい暑さの中での調査に報いがないのはやりきれない。
八島で少し早めの昼食を摂る。いつもの待合所には冷房が効いていて天国のようだったが、カンムリが出ていないので、みんな弾まない。定期船の船長さんが、オリンピック番組ばかりのテレビ放送をぼやいていた。
上関界隈でも魚種によっては例年になく不良なものがあって、海の状況が変わってきていると話していた。アジ漁を専門にしていた漁師さんが他の魚種の漁に変えたという話もあった。
食後のお茶うけに、前日、浜田の道の駅で買い求めた「大風呂敷」という餅菓子を配る。参加者が少ないと聞いていたので、6個入りのものにしたのだが、蓋を開けてみると参加者は私を含めて7人、自分の賞味は諦め、みんなからの感想で満足することにした。小さなきな粉餅が3個入っていて、別添の梨蜜をかけて食べるというもので、別の道の駅でも販売されていたので、地元では銘菓なのだろう。
天気が崩れる前にということで、ゆっくりする間もなく、12時15分には八島港を出発し再び海上を見回る。やや内寄りに走り祝島手前から原発建設予定地辺りまで調査海域を拡げてみるも、当たりは出ない。
八島出港時は少し風が出てきて波もあったが、長島寄りに進み始めるとべた凪に近く、風も止まってムッとする。かろうじて曇ってきたので、何とか耐えられたが、風の当たらない船上はかなり厳しい。食後でもあったからかTさん以外のメンバーは時折微睡む姿が見受けられた。私は一応、最後まで集中を切らさず、探しきる決意だったので、何とか欠伸だけでこらえたが・・・。
天田島の近くでウミネコの写真を撮る。
天田島の北側の浜では家族連れが浜遊びに来ていた。
小さなボートが見えたが、人数的には一度には無理がありそうだ。
移動手段についてはあまり深く考えず、修理を終えたカメラも1回はシャッターを切らねばと近くの岩礁の上で休むカワウを撮影する。
その後も地寄り、沖合、繰り返し双眼鏡で見ますが、とうとうカンムリには振られ、肩を落としての帰港となる。
(この調査は、セブン‐イレブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、
パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金
を受けて行いました。 敬称略:五十音順)
※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。