2021年03月15日

3月のカンムリウミスズメ調査報告1

3月15日(月)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

1ヵ月ぶりの調査でしたが、残念ながら、カンムリウミスズメを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:10:23から15:33まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0

ウミスズメ 2(繁殖羽になった個体)

アビ類(シロエリオオハムと思われる) 6羽(2羽、4羽)


春霞のせいか、遠くの島々は霞んで見えないものの、海は穏やかで見通しのきく、絶好の調査日和。時折、遠くをウが飛んでいるのが見えるだけで、海鳥らしきものが浮かんでいる様子はない。1時間くらいたった頃、やっと1羽、アビ類を見つける。水中を覗き込むしぐさを繰り返し、潜っても割と近くに上がってくるので、しばらく観察することができた。私は1羽の行動に気を取られていたので、2羽いたことに気づかなかかった。べた凪の時にはカンムリが出ないというジンクスがあるが、周囲を舐めるように双眼鏡で繰り返し、くりかえし見渡すのだが、とうとう午前中の調査ではカンムリを見つけることはできなかった。

昼食・休憩で入港した八島港では、ウやウミネコ、イソヒヨドリが岸壁で出迎えてくれる。定期船の船員さんの話では、1週間前、横島近辺でクジラが見られたとのこと。何クジラかは分からなかったようだが、かなり大きかったようで、漁船で出会ったら怖いなとも。この日のお茶うけは、「小城羊羹」を配る。Tさんはお父さんが佐賀出身なので懐かしいと、とても喜んでくれた。この羊羹は旅先で買ったものではなく、グリーンコープで注文した商品で、自家消費にと思っていたが、調査前にお茶うけを準備するのを忘れていたので、急遽、代用したものである。昼食後、タバコを吸いに待合室を出ると、イソヒヨドリの囀りが聞こえてくる。


イソヒヨドリ♂210315.jpg


防波堤の電線の上で囀っていた。カメラを持っていなかったので、囀りの写真は撮れなかったが、後で防波堤に止まっているのを見つけ撮影した。イソヒヨドリは、ヒヨドリの名が付いているが、ヒヨドリの仲間ではなく、ツグミの仲間なので囀りもきれいである。港の中は保護区になっていてアジの群れやサバの群れが入っていた。大きなボラも何匹か泳いでいる。呼子の遊覧船のようにのぞき窓のついた船なら、へたな水族館より楽しめるのではないだろうか。

午後からの調査の前に入港時に気になっていた黄色い花の確認のため小島に寄ってもらう。その一帯にだけ群生している菜の花(野良ばえのからし菜?)の群落で、実に見事だった。出港時、花の確認がしたいをお願いした時、船長さんが、今日はカンムリも出ないし、花とクジラ探しに切り替えるかと、冗談交じりに行っていたが、ヤマザクラの開花も間近で、調査にもその都度、別の楽しみがあってもいいかなと思う。近くでボラが飛び跳ねるので、何度もシャッターを切ったが、最後のドボーンしか撮れなかった。仕切り直しして、午後の調査を開始。遠くのウが止まっている岩礁の写真を撮ったが、船の動きを察知して、止まっていた鳥はすべて飛び立ち、付近を旋回する。頭上を舞うものもあり、カメラで追ったところ、ヒメウであった。後で岩礁のウの写真を確認するとヒメウが2羽、写っていたので、間違いない。

しばらく進んだところで、遠くに浮かんでいる鳥の群れを見つける。大きさと形状から、ウミアイサの群れのようだ。船が近づくとかなり距離があるのに飛び立ってしまう。周囲を飛び回った後、着水した群れの写真を、その後、かろうじて撮ることができた。また、しばらく走った後、右舷前方に小型の鳥が浮かんでいるのを見つけ、船を寄せてもらう。初見では、ウミスズメと思ったが、いつものように飛んで逃げないし、ペアでいることことなどから、船上ではカンムリではということになった。さすがの私も自信が揺らぎ、確認のためにTさんから図鑑を借り、ウミスズメの繁殖羽個体であると「確定診断」を下す。


繁殖羽になったウミスズメのペア210315.jpg


カンムリウミスズメの飾り羽は頭上の黒い冠羽(毛)だが、ウミスズメの飾り羽は眉のような白い羽毛で、頭部の黒い羽毛は立たない。繁殖羽になると両者は遠目にはとても紛らわしく、ウミスズメは嘴が白っぽいのと頬にまで白い部分が切れ込んでいるのが両者を同定する時の決め手となる。その後も集中を切らすことなくカンムリ探しを続けたが、ジンクスを破ることはできなかった。最後の最後にアビ類が出てくれ、ピンボケではあったが、シロエリオオハムの冬羽時の特徴である顎の黒いラインが写った写真が撮れ、このアビ類がシロエリオオハムと確認できた。

白浜港に帰港するとトビとカラスが争っていたので、カメラを向けるも、一番いい争いの場面が済んだ後で、雰囲気写真しか撮れなかった。港に婚姻色の出たアオサギがいたので撮影する。


婚姻色の出たアオサギ210315.jpg


「婚姻色」というのはサギやウの仲間の嘴や足などの皮膚の一部が赤、青、黒などに変色し、発情期にあることを知らせるサインと言われている。わずかな期間にしかみられないので、要注意である。因みにコサギは、目先がピンク色に趾がオレンジがかった色に変化し、ダイサギは、目先が青緑色になる。カワウは目の下あたりに赤いところが出る。鳥に興味のない人には、どうでもいいことだが・・・。



調査の出発時間の関係で、いつもより家を30分遅く出ることができました。といっても家事の早回しには変わりありません。いつもより30分も余裕があるはずなのに、結局は、時間ギリギリで、何とか予定の列車に間に合ったという感じです。平日なので列車内は学生さんで込み合っていて、やっと防府駅で座れたので本を読み始め、徳山駅で車掌さんに声をかけられるまで、状況の変化に気づきませんでした。いつも徳山駅ではほとんどの人が降りるので、気にせず座って本を読み続けていました。何とその列車は。この度のダイヤ改正で徳山止となっていたのです。ダイヤ改正をキチンとチェックしていなかった私も悪いのですが、これまで1分、2分の変更はあっても直通列車がなくなるというようなことはなかったので、タカをくくっていました。改正前の駅での放送も終電の繰り下げばかりがアナウンスされていたこともあって、変更はそこが主だと思い込んでしまっていたのです。次の列車は30分後、と車掌から告げられて、約束時間に遅れることが確定的となり、むらむらと腹が立ってきました。大幅な改正があるのであれば、注意喚起も含めそのことをアナウンスすべきだと。自分の非を棚に上げてとは思いますが、やはり不親切ではないでしょうか。おそらく利用客の多い時間帯を外しての間引き措置だということでしょう。

これ以上、文句を書いても仕方のないことなので止めますが、どこかに敵を作らないと収まらない人間の性(さが)を思い知らされました。徳山駅では、たまたま時間待ちをしていた人が、これまで話したことはない方ではありましたが、私の隣の地区の方でいろんな関係の話で盛り上がり、あっという間に30分経っていました。いろんな縁があるものですね。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。



posted by Sunameri at 22:59| Comment(0) | 活動報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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