その後、近くで停泊し、昼食・休憩。調査再開後も海上に鳥の姿は見られない。やっと祝島近辺でウミネコの着水個体を2ヵ所で3羽見かけただけ。久しぶりに見回った長島・祝島・牛島間海域でも当たりはなかった。
研究者のTさんの提案で昨年幼鳥が見られた長島の岸辺にあるミサゴの巣の状況を確認に行くことになった。双眼鏡で巣のある岩場を遠望すると1羽が岩場の上にいるのが見える。
船が近づく間もなく飛び立ってしまったので、巣の写真と周囲を写し込んだ環境写真を撮影しておく。
岸辺に沿って進んでいると岩場にウ類が休んでいる。
原発建設予定地には人影もなく、静かなものだった。
近くの島の岩場にもウ類やウミネコが休んでいる。
島の尾根上にあるミサゴの巣では1羽が周囲を警戒していた。
飛び立つ様子もなかったので、卵か雛のいる可能性もあるが、海上からは高さがあって確認するのは難しい。
早々に離れ、岸沿いを中間貯蔵施設建設の検討のためのボーリング調査が始まった地点を見回ることにした。山中は樹々に覆われており、いつもの景色と変わった様子は見られない。山中に白っぽいものが見えたので、望遠レンズで撮影したところ、鋼管らしきものが写っており、現場の一つだったのかもしれない。
四代集落の近くの岩場でもウ類が休んでいた。
四代沖を航行中、船の近くにウミネコが飛んで来たので撮影する。
せめてスナメリくらいでも出てくれないかとカメラを準備していたが、スナメリにも振られ、 めぼしい「戦果」をあげることなく 帰港となる。結局、この日は、詳しい繁殖状況は分からないものの、ミサゴの巣を3ヵ所で確認できたのが、唯一の救いだった。
(この調査は、大阪コミュニティ財団、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)
※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。