2023年07月31日

23年7月のカンムリウミスズメ調査報告17-2

調査中に出会った生き物たちと調査の様子です



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調査開始!


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ウミネコの群


230730磯で餌探しをするウミネコ.jpg
磯で餌探しするウミネコ


230730電柱の上で休むウミネコ.jpg
電柱の上で休むウミネコ


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土砂崩れ


230730岩場で休むウミネコ.jpg
岩場で休むウミネコ


230730羽毛の手入れをしているウミネコ.jpg
羽毛の手入れをしているウミネコ


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ウミネコの幼鳥も


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岩場で休むカワウ


230730塗れた翼を乾かすカワウ.jpg
濡れた羽を乾かすカワウ







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2023年07月30日

23年7月のカンムリウミスズメ調査報告17-1

7月30日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

船長さん含め8名での調査でしたが、残念ながらカンムリを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ(開始当初は雲多め)

調査時間:9:44から14:24まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0

           

私としては1ヵ月ぶりの調査。出発時は、やや雲多めの天気で、船が走っている間は、そう暑さは感じない。しかし、この日は、いつもの調査メンバーに加えて、ゲストの参加もあって、船長さん含めて8名が乗船。

港を出てすぐは穏やかな海況かと思われたが、地から離れるにつれ、波が出てきて、船の上下動が激しくなる。蒲井沖で、船長さんがスナメリを見つけ、船を回す。4頭くらいいたようで、何度も姿を見せてくれた。船長さんも何時もより出が良いので、魚を追っていたのかも知れないと言っていた。スナメリは、どこに現れるか分からない上に姿が見られるのはほんの一瞬で、なかなか撮影に苦労する。


230730スナメリ.jpg


沖へ進むにつれ、一段と波が大きくなってきた。空気が澄んでいるのだろう、四国や九州もハッキリ見える。


遠くには姫島や国東半島も.jpg


沖合の島の岸辺を巡ると、巣の引っ越しが疑われた岩場近くではミサゴも1羽飛び出したが、すぐ山の反対側へ消えた。

隣の島の近くにある岩礁にはウミネコが岩ごとに数羽ずつ休んでおり、羽繕いや頭かきをしている姿も見られた。


230730ウミネコの頭かき.jpg


その時には気づかなかったが、撮影した画像をチェックしていると何とキョウジョシギが写り込んでいるものがあった。繁殖地から戻って来た個体なのか今季は繁殖しなかった個体なのかは不明だが、かなり早い渡りであることは確かである。キョウジョシギは漢字で「京女鷸」と書き、夏羽の羽衣の艶やかさから名づけられたとの説もあるほどで、地味な鳥が多いシギの中では異色で出会うと嬉しい鳥の一種である。


230730撮影画像の確認時に気づいたキョウジョシギ.jpg


この島のアマツバメの繁殖調査のために設置したカメラの状況を確認しに研究者のTさんとゲストの一人でクライマーでもあるMさんが上陸した。どうもカメラはケースごと脱落したようで、近くにも落ちておらず、海の藻屑となったようだ。


230730調査機器の確認のため上陸.jpg


海上で待機している間に、もう一人のゲストのNさんが船酔い気味なので、一気に北上して祝島に入港する。

祝島への入港時、消波堤やテトラポットで休むウミネコが多数見られた。100羽近くいたのではないだろうか。カワウも1羽混ざっていた。


230730テトラポットの上にもウミネコの群が.jpg


午後からの調査は、まずは向かいの島を巡ることに。トビやアオサギ、カワウなど見られたが、前回の調査で複数羽見られたミサゴは1羽だけで、他の個体はどこへ行ったのやら。島を周回後、ゲストさんたちに予定地を見せようとTさんが船長さんに頼んで田ノ浦沖へ船を回す。田ノ浦には漁船が一艘見られたが、浜界隈は本当に静かなものだった。


230730静かな田ノ浦.jpg


その後、北側に船が進んでいる時、以前、ミサゴの営巣が疑われた岩場を双眼鏡で確認すると岩の上に1羽いるのが見えたので、船長さんに伝え、船を近づけてもらう。警戒声を発するが飛び立つ様子はなく、そのうち草の陰にいた1羽が飛び出す。しばらく飛び回った後、また戻ってくる。


230730飛び出した1羽が戻ってくる2.jpg


この2羽とは別な1羽が上空を舞い始め、計3羽になった。研究者のTさんが岩の上の2羽は幼鳥だと言う。確かに上部の羽毛の縁が白く隈どられたような羽衣である。


230730ミサゴの幼鳥?.jpg


幼鳥は胸の褐色の帯が薄いという識別点から言うと、結構目立つ帯だったので、私自身は幼鳥かどうか決めかねていた。すぐ近くの島で先日撮影された幼鳥は胸の帯がないか、極めて薄い個体だったので、別個体と思われる。直線距離にして1キロあるやなしやというところなので、この海域はミサゴの営巣密度がとても高いようだ。

親鳥と思しき鳥が2羽に近づき飛翔を促すような行動も見られたが、2羽はまったく反応する様子はなかった。親鳥と思しき個体の飛翔写真を撮ったところ風切羽が脱落しているような痕跡が伺え、繁殖を終えた成鳥の換羽と思われた。


230730綺麗に揃った風切り羽の個体.jpg


後で幼鳥と思しき個体の飛翔写真も撮ってみたが、こちらは羽が綺麗に揃っているのが確認できた。観察中に近くの磯からクロサギも飛び出したそうだ。

波も収まりそうもないので、そのまま内海を回って帰ることになる。その後も叶島近辺や雑石瀬戸にある灯台でもミサゴが見られ、この日はミサゴデーであった。帰路、長島の中ノ浦では海水浴を楽しむ人の姿が遠望された。白浜港に着くといつものように街灯の上でウミネコが出迎えてくれ、近くから別の個体が飛び立ったので撮影したところ、小魚のようなものを咥えているのが写り込んでいた。先にミサゴデーと書いたが、ウミネコデーでもあったようである。



(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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