2023年04月28日

23年4月のカンムリウミスズメ調査報告8-2

カンムリウミスズメ調査中に出会った生き物たちと調査の様子です



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辺りを窺うハシブトガラス


230427-2遠くまで見通せる海上(八島西方海上).jpg

遠くまで見渡せる海上(八島西方)


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海上を飛ぶウ類


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アビ類


230427-2ベタ凪の沖合(八島沖).jpg

ベタ凪の沖合


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ヒヨドリの渡り1


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ヒヨドリの渡り2


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アマツバメ2


230427-2台船を引くタグボート.jpg

台船を引くタグボート















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2023年04月27日

23年4月のカンムリウミスズメ調査報告8-1

4月27日(木)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

連日の強風も収まり、絶好の調査日和でしたが、ウミスズメ類を1羽も見つけることができませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ(黄砂の影響か少し靄っていた)

調査結果:カンムリウミスズメ 0

     アビ類 13(遠くにいたり、潜ったりするので、見落とし等があるかもしれません)


天候の加減で平日の調査となったこの日は、カンムリ調査は私一人というか船長さんと二人で頑張るしかないという責任の重いミッションとなる。調査グッズも一つひとつ確認しながらの船出であった。航跡記録をとるためのGPSセット、出現した鳥をメモするバインダー、カメラの設定確認、等々。最後まで集中力を切らさず、見当たるのみ。

この日の朝は冷え込んだが、日中は温度が上がるとの予報なので、着て来た服の上から救命胴衣を着ただけで臨んだ。一応、雨合羽を用意していたが、状況に応じて対応することにした。海況は、風もなく、波はさざ波程度で凪と言ってよい状態で、やや靄ってはいるが、遠望も利く絶好のコンディション。あとは鳥さえ出てくれれば・・・。

港を出てすぐ、ウ類やアオサギが飛び、ウミネコも見られた。横島沖ではアビ類を期待したが、時折、ウ類が飛ぶのみで辺りには鳥影はまったく見られない。へいぐんブイ手前で海上を飛んで行くカラスを見かけたが、おそらく同じ個体と思われる1羽がブイに止まっていた。双眼鏡で確認するとハシブトガラスだった。


230427ブイに止まって休むハシブトガラス.jpg


宇和島手前を航行中、双眼鏡でやっとわかるくらい遠方海上に黒い団子状のものを見つける。ヒヨドリの群れのようだ。群れは宇和島方面へ向かっている。この時期は、秋に西や南に渡ったものが東に向かって移動するのが一般的なのに、何故か西に向かっている。一旦、島陰に消えた群れが島の北側に現れて、今度は祝島方面へ向かっていく。


230427ヒヨドリの渡り.jpg


それも海面すれすれのところを飛び、鼻繰島辺りまで飛んで行ったところで見失う。秋の渡りでは鼻繰島から飛び出す群をよく見かけるので、春に逆コースで入って行くのは納得できるが、宇和島へ向かった群れの進行方向だけは解せない。

カラスバト調査をされる研究者のTさんを降ろした後、隣の島を見回る。島の上空をアマツバメが舞っている。少なくとも6羽はいたようだ。


230417アマツバメ1.jpg


ミサゴも巣があると思しき辺りから飛び出し、鳴き声を発して飛び回る。


230427巣から飛び出したミサゴ.jpg


その後、沖合へ向かっていると1羽、黒っぽい大きな鳥が飛び去るが、ウ類なのかアビ類なのか分からずじまい。

かなり沖合に来ているはずなのに四国も九州も全く見えない。双眼鏡で沖合を遠望していると黒っぽい2羽が見えたので、船長さんに船を近づけてもらう。大きさからウミスズメ類ではないことは分かっていたが、この2羽、夏羽に移行中のシロエリオオハムだった。


230427シロエリオオハム.jpg


大抵は船を近づける間もなく早々に潜られたり、飛ばれたりで近づけさせてくれない警戒心の強い鳥なのだが、今回は何とか写真が撮れる距離まで近づくことができた。沖合はベタ凪で、いつも以上に沖まで見回ることができたが、遠くにアビ類やウ類を見かけただけで、ウミスズメ類はヒットしなかった。

八島の南方沖合海上に船を止め、昼食を摂る。食事を済ませた後、それまで全く気づかなかったが、船が流されていたのだろう、遠くに見えていた5号ブイがすぐ近くにあるのに気づいた。

午後からの調査は八島の東側を走ることに。この海域でもアビ類は見られたが、ウミスズメ類はまったくだった。アマツバメが繁殖している島に近づくと磯にウ類が休んでいるのが目に入って来た。


230427磯で休むウ類.jpg


しかし船が近づくとみんな飛び立ってしまう。


230427船の接近に驚いて飛び去るウ類.jpg


群れの中にヒメウが混じっているのは分かったが、それ以外のウがウミウなのかカワウなのか確認できなかった。色目からするとほとんどが幼鳥ないし若鳥のようだった。


230427ヒメウ=冬羽個体.jpg


撮影した写真を確認すると目元が真っ赤になった繁殖羽のヒメウが撮れていた。婚姻色が出た個体を撮影する機会は滅多にないので、私としては大収穫だった。


230427飛び去るヒメウ.jpg


230427目元の赤い婚姻色が目立つヒメウ.jpg


他にはミサゴとハシブトガラスが見られたが、いてもおかしくないアマツバメは1羽も見られない。時間帯の問題かもしれない。岩礁と言ってもいいくらいの小さな無人島なのにいろいろと楽しませてくれる島だ。それからも、しばらくベタ凪の海域が続き、白っぽい海面で180度見渡せる好条件なのに、黒点一つ見当たらない。本当に居ない時はいないものだ。

研究者のTさんを回収に向かうころ、少しさざ波が立ち始めた。帰路も集中して鳥を探したが、アビ類が飛ぶのを一度見ただけだが、個人的にはヒヨドリの渡りとアマツバメの飛来が確認できたこと、何と言っても婚姻色のヒメウが撮影できたことには満足している。




(この調査は、地球環境基金、パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク助成金 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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2023年04月26日

【動画】お花見クルーズ

23年4月2日に開催された観察会

お花見クルーズ

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