2022/1/10 カンムリウミスズメ調査報告
l 日時 2022年1月10日
l 調査時間 A.M.9:30〜14:50
l 調査結果 カンムリウミスズメ 82羽(一部重複ありかも?)
今回は多くのカンムリを確認することが出来たので、調査範囲を大きく4分割してブロック毎の特徴と数を報告する。
@ 第一ブロック
白浜を出航して35分で2羽確認。
最初にカンムリを確認するとその日の調査は安心して、さあ行こうという気になる。
更に2羽確認したが、大型タンカーの影響で大きな波が!船は上下、カメラマンも上下するが、カンムリは波頭をスイスイと泳いでおり、まるでカンムリのサーフィンのようだ。
しばらく南下すると右に2羽、左に2羽と同時に声がかかる。カンムリは左にいのだが、一人が右と左を間違えたのだ。こういうことはよくある。
第一ブロックでは4羽の群れを含めて10羽確認。
A 第二ブロック
島と島を結ぶ線上で2羽確認。このカンムリ2羽は船を見て最初にこっちを向いてくれた。
ご挨拶かもしれないが、この仕草は珍しく、通常は横顔と後ろ姿。更に2羽確認したつもりだが見当たらない。すると突然船の目の前3mの所に出現し轢きそうになった。
そして順調に2羽、2羽を確認。
感激だったのは船の前、右、左と三方にカンムリ2羽ずつ見えた。カンムリ銀座である。
前と左を撮影している間に右の2羽の動向チェックが筆者の役割である。撮影に時間がかかったので、右の2羽はしびれを切らして飛んで行った。
このブロックでは4羽の群れを含めて15組30羽を確認。
B 上記の西側半分
このブロックもカンムリを多く確認。時計を見ると12時30分を過ぎていたので、船を流しながら船上で昼食。遠くにカンムリ2羽と2羽を眺めながらの昼食で弁当がおいしかった事この上ない。
今日は絶好の調査日和で光の関係で海面が白く見えて、その中にブラックコーヒー缶が2つ並んでいれば大体がカンムリである。
このブロックでも4羽に群れを含めて15組30羽を確認。カンムリ銀座とはよく言ったものだ。
C 第一ブロックより東
島に瀬渡しの釣り人を迎えに行く時間も迫ってきたので帰路へ。
ベタ凪せ東に進路をとる。途中カンムリを見るが同じ範囲内でのダブりの可能性が強く眺めるだけにした。
島に迎えに行く途中、沖で2羽、さらに2羽確認。
島への迎えの時間を過ぎていたがなんと4羽を確認。この4羽、深く潜らないが、潜っては顔を上げてピイ、ピイとおしゃべりをする。その声はお互いを呼び合うピイーという鳴き声と違い、良くしゃべる。
まるで井戸端会議か若者が「でもさー」と会話しているようだ。その声を拾ってみると
「ねえ、ねえ、あのサングラスをした船長さん、こちらにグイグイ迫って来るね。」
「その隣のカメラの女性、一生懸命撮っているけど少しぎこちないね。」
「立ってビデオを廻している人、恰好がきっとプロね。」
「後ろの初老の男性(筆者)、あの人紳士だね。」
と言っているようだ。
第4ブロックでは12羽を確認。総数82羽と調査を始めて最大の確認数となった。
釣り人へ遅れた謝罪をしたが、沖で船が止まっているので「おるのじゃろう。」と思っていたようだ。
こちらの成果はかんばしくないようでカンムリ82羽には驚いていた。
(この調査は、セブン‐イレブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、
パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金
を受けて行いました。 敬称略:五十音順)
※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。