2021年10月28日

10月のカンムリウミスズメ調査報告3

10月28日(木)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

今回もカンムリを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:38から15:02まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0



海は陸上から見る限りでは穏やかそうに見えたが、天気予報の波予測が1mと出ていただけのことはあり、雨合羽を事前に着用していたのは正解だった。しばらくは後ろからの波だったので船は揺れるが、飛沫を浴びることはなかった。

島手前でUターンしてからは真正面からの波で、近くにウミネコの群れが見られたが撮影どころではなかった。方向転換してからは横波となったものの、いつもウミネコやウが休んでいる岩礁にウミネコがたくさんいたが、船の揺れで一枚もピントの合った写真が撮れなかった。

島間海域を進み始めると着水したカモメ類がたくさん見られるようになった。いつも使っているカメラは船の揺れで撮影が難しいことが分かったので、サブ機に切り替え、ウミネコを撮影した。

撮影した画像を後で確認するとピントは甘いが、小魚を咥えとったシーンが何枚か撮れていた。カモメ類は白が目立つので遠くにいても分かるが、カンムリは黒い塊を見つける必要がある上に、大きさはウミネコの半分くらいなので、波のある時はとてもやっかいである。


獲物を捕らえたウミネコ211028.jpg


小魚が湧いている状況はカンムリと出会える可能性が高いはずなのに、まったくヒットしない。

島の近くでクラゲを見かけたが、船長の反応はない。あとで聞いた話では息子さんも餌のクラゲが手に入らないので、ウマヅラハギ漁は終了したとのこと。いつもの岩場からミサゴが飛び出し、しばらく島の周辺を旋回していたが飛んで行く。前回と同じパターンだ。

波が少し収まってからということで、風の当たらない宇和島の南岸で少し早いお昼にすることに。アンカーを打ったので、船上での食事に弱い私も船の揺れをほとんど気にしないで弁当を食べることができた。ニコニコ亭のお弁当談義や私の持参した饅頭(六日市土産の「麦ころがし」)から各地の名物にと、沖縄のうまいもの話から漂着した軽石の話など話題は尽きない。

いつもより船上でゆっくりしたので、お腹の方もだいぶ収まった感じで、午後からの調査となる。

沖合を進んでいると、見慣れない船が八島方向から進んでくる。軍用の艦船と思われるが自衛隊のものなら船体に表記があるはずだが、双眼鏡では確認できない。とりあえず撮影、逆光だったこともあり、船名と思しきものが薄っすらとしか読み取れない。

何とかGUAMという文字が読み取れたので、WEB検索したところ、米海軍の高速輸送艦グアムだと分かる。先日も岩国基地に大型の米軍艦船が入港し問題となったが、この船も何か関連があるのだろうか。対中国けん制の作戦行動なのか。しかし瀬戸内海を堂々と米艦船が航行するのは、やはりおかしい。

カンムリが出ないからといって船の話題に走るのは避けようと思ってはいたが、さすがに触れないわけにはいかない。その後も船の揺れに耐え、カンムリを探したが、見つけた浮遊物は何とイノシシの屍だった。島渡りの途中に事故に遭ったか何かだろう。船長に止められたので死因の検証はできず、撮影だけにした。

その後は海域を巡り、ほぼ観光モードに。まずは平郡島の赤石神社、船長は近くを通る時は船の上から手を合わせることにしていると。

その奥側にコンクリートの巨大な構造物がある。田ノ浦沖に沈めて漁礁にするために造られたが、今では朽ちてクレーンで釣り上げることもできない「負の遺産」となっているそうだ。


「負の遺産」となった大型ケーソン(平郡島)211028.jpg


上関町大津沖にある総タイル張りの灯台(舵掛岩灯標)


珍しい灯台(大津沖)211028.jpg


奇妙な穴の開いた岩(大砲の弾が当たってできたのではということから「鉄砲玉」と言われているそうだ)など見て帰港した。

カンムリは出なかったが、今回はこれまで行ったことのない「観光スポット」を案内してもらえ、それなりに有意義な調査となった。



(この調査は、セブン‐イレブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、

 パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金

 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。



今回は、ウミネコの写真をいつもよりたくさん添付しました。私たち日本人にとってウミネコは普通種なので、どうしても、ウミネコか〜、となりがちですが、ウミネコ自体は世界的には日本近海にしか生息しない地域限定種なので、海外の方にとっては見てみたいカモメ類なのです。

逆に日本国内では珍しくても海外では普通種という鳥もいます。狭い日本でも地域性がありますし、特に固有種となると一度は見てみたいという気持ちになるのも頷けます。いつも見ている景色は、あまり有難いと感じられませんが、外からの目を通すと、とても貴重なものだったりすることがあります。鳥に限らず、地域の宝を後世に残すことの大切さを改めて考えさせられました。

前回、画像で「何をする船?」というのを添付しましたが、萩市の見島に渡る時、萩港で同じような台船を見つけました。その船には船上でコンクリートを練り上げ、ポンプで打ち込むための装置が設置されていました。また一つ、謎が解けて安心しました。



posted by Sunameri at 00:00| Comment(0) | 調査報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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