2021年08月31日

8月のカンムリウミスズメ調査報告3

8月31日(火)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

前回同様、厳しい暑さの中を頑張って探したのですが、今回もカンムリを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:45から14:45まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0


数日前に漁師さんの目撃情報があるものの、我々の調査はゼロ続きだったので、調査コースを変えてみることに。上関大橋をくぐり抜けた辺りでカワウを見かけたが、平生湾でも牛島近海でも、まったく鳥は見られない。気配そのものがないのだ。凪なので、見通しはきき、海面は白く光り、黒っぽいものがあれば見落とすこともない。

前回も鳥が出ないので周囲の島や行き交う船舶の写真を撮影したが、今回はいつもとコースが違うので、一応、風景写真を押さえに撮影する。調査早々、諦めるのはどうかと思うが、出そうにない時は、なんとなく気配で分かる。

牛島の手前で本土方面から水しぶきを上げながら進んでくるタグボート、形は前回紹介したものと同じだが、船名は違っていた。前回ほどではないが、海上をトンボが結構飛んでいる。ほとんどが赤とんぼ。

祝島を右手に見ながら南進していると、西方より海保の巡視船が進んでくる。船名を確認すると「くろかみ」と書いてある。徳山海上保安部所属の船舶だが、徳山港の沖合に「黒髪島」という島があり、如何にもという感じだ。まあ、撮るものもないないので、数枚撮影する。


海保の巡視船くろかみ210831.jpg


しばらく進んでいると、異様な高さのデッキの貨物船を見つける。以前、球形のデッキをもつ井本商運の貨物船を紹介したと思うが、その会社の別タイプの船のようだ。今回、撮影したものは荷物のコンテナが積まれていないため、異様なデッキに見えるが、ホームページにある船の写真を見ると、かなりの高さまでコンテナが積み上げられていて、積載時に合わせた艦橋の高さになっていることが分かった。勉強になる。

前回同様、沖合を走行するも、靄っていて九州も四国も全く見えない。水平線に浮かぶ船が見えるのみ。

  

水平線(沖合)210831.jpg


船上でTさんからクーラーボックスで保管されたチョコレートが配られた。その日の朝は腹具合が悪く、朝食を抜いてきていたので、とてもありがたかった。おかげで空腹は一時凌げたが、その後も、鳥は出ず、八島港で昼食・休憩となる。お茶うけにグリーンコープで届いた「生八つ橋」を配る。ニッケイがたまらない。この日は、NTTの工事作業関係者が4人いて、いつもより待合室周りは賑わっていた。NTTの作業責任者の方は作業が早く済んで、昼の便に間に合ったと喜んでおられた。そりゃそうだろう、次の便は17時10分発で、室津から直帰したとしてもいい時間になる。下請け業者の人と雑談をしたが、どこから来たのか聞き忘れた。

午後は、島の南端付近でウミネコが飛び回っていたが、カンムリの気配はない。途中、鳥らしき物体が見えたので、船を寄せてもらったが、結局、その物体が見つからず、鳥だったのか、ゴミだったのかも分からずじまいだった。その後、水面に黒っぽいものが二つ見え隠れするので、目を凝らして確認すると、サメの背びれと尾びれだった。

海上は波もほとんどないので、時折、睡魔に襲われる。「いかん、いかん、集中、集中」、何度気合を入れ直したことか。出るのは、あくびとため息ばかり。ついに本日も「坊主」。白浜港で出迎えてくれたウミネコが恨めしい。



(この調査は、セブンイ‐レブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、

 パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金

 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。


前回、ハチクマのことを書きましたが、目撃した場所は宇和島ではなくホウジロ島でした。正確にはホウジロ島上空を宇和島方面へ飛んで行きました。ハチクマといっても、それ何? という方も多いと思いますので、昨秋、小郡の土用山で撮影した画像を添付しす。ウキペディアでは、「ハチクマ(蜂熊、八角鷹、蜂角鷹、学名:Pernis ptilorhyncus)は、鳥綱タカ目タカ科ハチクマ属に分類される鳥類の一種である。和名は同じ猛禽類クマタカに似た姿で、ハチを主食とする性質を持つことに由来する」と紹介されています。

調査が早く終了したので、早い便で帰れるかと思ったのですが、15時台の列車は1本しかなく、それには間に合わず、前回同様、16時台の列車に乗ることになりました。ホームで列車を待っていると、とても人懐こいスズメが足元を行ったり来たり、おそらくホームに落ちたスナック菓子などの破片を探していたのでしょう。さすがにスズメも暑かったのでしょうか、何度も口を開いた状態でいる姿が見られました。


暑さに喘ぐ?スズメ(駅ホーム)210831.jpg


一度、何かを咥えたので、撮影を試みたところ、写真にはセミが写っていました。結局、食すことはなく、飛び去りましたが、30分近くの待ち時間も、あっという間に過ぎて、スズメさん様様と言ったところです。鳥が出ないと話題がなく、報告書の作成にも苦労します。



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2021年08月28日

8月のカンムリウミスズメ調査報告2

8月28日(土)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

長雨が続き、やっと天気が回復、厳しい暑さの中を頑張って探したのですが、カンムリを見つけることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:30から15:00まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0


前回の調査がゼロだったので、何とか見つけてやろうと、海上を丁寧に見回す。海は穏やかなので、遠くまで見通しがきき、いれば見落とすことはない。行けども行けども時折、ウミネコらしきカモメ類の飛ぶ姿や海上に浮かんでいる姿が見られるだけで、カンムリはヒットしない。海上には釣り船が10艘程度見られたが、こちらも余り釣果が上がっているようには見えなかった。

カンムリが出なかった時のネタに風景写真を撮るが、最初から弱気になっている自分が嫌になる。前回と同じ海域でツバメが2羽、海上を飛んでいるのを見つけた。だが今回も飛んで行った方角は分からずじまいだった。

双眼鏡で四国の佐田岬半島を見ると山の上に風力発電の風車が多数立っているのが確認できたので、何基あるのか数えてみた。船の揺れと霞んでいるのとで正確な数は分からないものの50基はゆうにあるようだった(伊方町のホームページによると総数は57基)。

鳥が出ないとはいえ、鳥探し以外のことに注力している自分が情けない。その後、船を地寄りに走らせていると放水銃を備えたタグボートが水しぶきを上げて進んでくる。これまでも柳井火力発電所に向かうLNG運搬船の随行航行は見たことがあるが、今日は単独航行だった。

八島港へ入港前、ブイで休んでいるウミネコを写す。


ブイで休むウミネコ210828.jpg


昼食休憩で立ち寄った八島では、前日地元で買い求めた「パイ饅頭」を配る。洋風の饅頭には抵抗のある私でも案外さっぱりしていて、美味しく頂けた。滞在は30分もいたかどうかで、再び、乗船。

久しぶりに裏側を見回った。カンムリが割とよく出た時期もあったので、期待したがサッパリ。潮目ができたところでは、アカエリヒレアシシギを期待したが、こちらもダメ。

結局、沖合を航行する自動車運搬船の撮影と伊方原発の写真を写したのみ。

この自動車運搬船は鰹、船三井(MOL)のAZUL ACEという今年の5月に就航した「次世代型自動車船FLEXIEシリーズ」船で、小型車換算で6800台一度に輸送可能とのこと。


自動車運搬船  AZUL ACE210828.jpg


八島の一部はこの伊方原発の30キロ圏内に入っている。


八島の南方に四国電力の伊方原発が見える210828.jpg


再び沖合を航行している時、船長が海面すれすれを飛ぶ鳥を見つける。飛び方からウミスズメ類ではない。どうもシギのようだが、体型からアカエリヒレアシシギではない。私の見立てではキアシシギのように思えたが、遠かったし、写真も撮れていないので、シギSPとするしかない。

帰路、船長の瀬渡しのお客さんを蒲井と横島で拾ったが、蒲井沖ではスナメリが数頭見られ、横島ではウミネコのほかトビやミサゴが見られ、最後にちょっとお得感が得られての帰港となる。このトビ、撮影した画像を確認していると、飛びながら頭掻きをしているのが写り込んでいた。これまでいろんな鳥の頭かきシーンを撮影しているが、空中での行動ははじめてのこと。私としては、カンムリの撮影以上に貴重な写真が撮れて大満足。トビか〜と、通常なら、まず撮影しないが、海鳥が出なかったことが幸いして、好結果を生んだ。「瓢箪から駒」ということか。



(この調査は、セブンイ‐レブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、

 パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金

 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




「調査なのでゼロも大事な記録」と前回書きました。分かっていても、1羽も見つけられないのは、やはりつらいです。

帰りの列車の中で、ちょっとした発見がありました。ちょうど読み始めた本(『鳥の渡りの生態学』樋口広芳編 東京大学出版会)の第2章タカの渡りの中の「ハチクマの渡り」の項で、衛星追跡で分かった変わった渡りをした例として大分県の国東半島から中国地方へ移動した個体の経路図が載っていて、それが今年5月23日に宇和島で観察したハチクマの渡りのコースと瓜二つだったのです。ハチクマは、渡りのコースが春と秋では、大きく違っていることが衛星追跡による研究で分かってきました。秋は本州から九州へ向かい、九州西部の五島列島辺りから東シナ海を超えて中国大陸へ入り、さらに南下して、インドシナ半島、マレー半島を経由してスマトラ島に至る。その後、二つに分かれ、一方はボルネオ島やフィリピン南部の島々に、もう一方はジャワ島、小スンダ列島、ティモール島で渡りを終えるようです。春は、マレー半島北部までは秋の経路をたどるように移動しますが、その後は中国国内を秋より北側を移動して、朝鮮半島北部まで進み、そこで進路を南向きに変え、朝鮮半島を南下、朝鮮海峡・対馬海峡を越えて九州北部に入り、ここから東に移動し本州に入るらしいのです。私は萩市の見島で春の渡りを観察した経験がありますから、コースの幅や経路はその時の気象条件にも左右されるでしょうから、大まかな経路と考えた方がいいでしょう。このハチクマの渡りの春と秋での違いは、春は東シナ海の風が秋ほど安定していなことが関係しているとされています。秋には上関でもハチクマの渡りは観察できますが、春に宇和島の海上でハチクマを見た時には正直驚きました。その時の風向きなどは調べれば分かるのでしょうが、レアケースとはいえ、そうそう経験できることではないでしょう。調査に感謝、感謝です。

鳥に興味のない方には、どうでもよいことかもしれませんが、衛星追跡の結果が目視観察でも裏付けられたのですから、「大発見」といっても過言ではありません。少し、大げさですが・・・。



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2021年08月08日

8月のカンムリウミスズメ調査報告1

8月8日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

台風の接近前に調査をと、目数を増やして頑張ったのですが、1羽も見つけることができませんでした。

概況を記します。


天気:晴れのち曇り

調査時間:8:40から14:35まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0



久しぶりに目が揃った調査。

夕方には台風9号が九州上陸かと言われているが、今のところ海は穏やかな気配。

波は少しあるが調査に支障はない程度。


近くを航行中の貨物船210808.jpg


7月にはカンムリがそれなりに見られた海域を航行するもまったく気配が感じられない。遠くをウミネコと思しきカモメ類が飛んでいたり、時々着水している個体は見られたが、いくら走ってもカンムリとは出会えない。せっかく修理に出していたカメラが戻ってきたのに、このまま使うことはないのだろうかと不安になる。

10時を過ぎたところでHさんが海上を飛ぶ小鳥を見つける。双眼鏡で確認するとツバメのようだった。2羽で飛んでいたが、渡りを開始したのだろうか。台風が近づいているというのに大丈夫なのか。位置関係からすれば四国方面へ向かうようだが、見失ったので飛んで行く方角については想像の域を出ない。確かに8月はカンムリの記録は余り芳しいものではないので、出会えば「僥倖」、「坊主」もやむなし。調査なのでゼロも大事な記録と分かっていても、厳しい暑さの中での調査に報いがないのはやりきれない。

八島で少し早めの昼食を摂る。いつもの待合所には冷房が効いていて天国のようだったが、カンムリが出ていないので、みんな弾まない。定期船の船長さんが、オリンピック番組ばかりのテレビ放送をぼやいていた。

上関界隈でも魚種によっては例年になく不良なものがあって、海の状況が変わってきていると話していた。アジ漁を専門にしていた漁師さんが他の魚種の漁に変えたという話もあった。

食後のお茶うけに、前日、浜田の道の駅で買い求めた「大風呂敷」という餅菓子を配る。参加者が少ないと聞いていたので、6個入りのものにしたのだが、蓋を開けてみると参加者は私を含めて7人、自分の賞味は諦め、みんなからの感想で満足することにした。小さなきな粉餅が3個入っていて、別添の梨蜜をかけて食べるというもので、別の道の駅でも販売されていたので、地元では銘菓なのだろう。

天気が崩れる前にということで、ゆっくりする間もなく、12時15分には八島港を出発し再び海上を見回る。やや内寄りに走り祝島手前から原発建設予定地辺りまで調査海域を拡げてみるも、当たりは出ない。

八島出港時は少し風が出てきて波もあったが、長島寄りに進み始めるとべた凪に近く、風も止まってムッとする。かろうじて曇ってきたので、何とか耐えられたが、風の当たらない船上はかなり厳しい。食後でもあったからかTさん以外のメンバーは時折微睡む姿が見受けられた。私は一応、最後まで集中を切らさず、探しきる決意だったので、何とか欠伸だけでこらえたが・・・。

天田島の近くでウミネコの写真を撮る。

天田島の北側の浜では家族連れが浜遊びに来ていた。


浜遊びを楽しむ家族連れ210808.jpg


小さなボートが見えたが、人数的には一度には無理がありそうだ。

移動手段についてはあまり深く考えず、修理を終えたカメラも1回はシャッターを切らねばと近くの岩礁の上で休むカワウを撮影する。


岩礁で休むカワウ210808.jpg


その後も地寄り、沖合、繰り返し双眼鏡で見ますが、とうとうカンムリには振られ、肩を落としての帰港となる。



(この調査は、セブンイ‐レブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、

 パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金

 を受けて行いました。 敬称略:五十音順)

※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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