8月31日(火)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。
前回同様、厳しい暑さの中を頑張って探したのですが、今回もカンムリを見つけることはできませんでした。
概況を記します。
天気:晴れ
調査時間:9:45から14:45まで
調査結果:カンムリウミスズメ 0
数日前に漁師さんの目撃情報があるものの、我々の調査はゼロ続きだったので、調査コースを変えてみることに。上関大橋をくぐり抜けた辺りでカワウを見かけたが、平生湾でも牛島近海でも、まったく鳥は見られない。気配そのものがないのだ。凪なので、見通しはきき、海面は白く光り、黒っぽいものがあれば見落とすこともない。
前回も鳥が出ないので周囲の島や行き交う船舶の写真を撮影したが、今回はいつもとコースが違うので、一応、風景写真を押さえに撮影する。調査早々、諦めるのはどうかと思うが、出そうにない時は、なんとなく気配で分かる。
牛島の手前で本土方面から水しぶきを上げながら進んでくるタグボート、形は前回紹介したものと同じだが、船名は違っていた。前回ほどではないが、海上をトンボが結構飛んでいる。ほとんどが赤とんぼ。
祝島を右手に見ながら南進していると、西方より海保の巡視船が進んでくる。船名を確認すると「くろかみ」と書いてある。徳山海上保安部所属の船舶だが、徳山港の沖合に「黒髪島」という島があり、如何にもという感じだ。まあ、撮るものもないないので、数枚撮影する。
しばらく進んでいると、異様な高さのデッキの貨物船を見つける。以前、球形のデッキをもつ井本商運の貨物船を紹介したと思うが、その会社の別タイプの船のようだ。今回、撮影したものは荷物のコンテナが積まれていないため、異様なデッキに見えるが、ホームページにある船の写真を見ると、かなりの高さまでコンテナが積み上げられていて、積載時に合わせた艦橋の高さになっていることが分かった。勉強になる。
前回同様、沖合を走行するも、靄っていて九州も四国も全く見えない。水平線に浮かぶ船が見えるのみ。
船上でTさんからクーラーボックスで保管されたチョコレートが配られた。その日の朝は腹具合が悪く、朝食を抜いてきていたので、とてもありがたかった。おかげで空腹は一時凌げたが、その後も、鳥は出ず、八島港で昼食・休憩となる。お茶うけにグリーンコープで届いた「生八つ橋」を配る。ニッケイがたまらない。この日は、NTTの工事作業関係者が4人いて、いつもより待合室周りは賑わっていた。NTTの作業責任者の方は作業が早く済んで、昼の便に間に合ったと喜んでおられた。そりゃそうだろう、次の便は17時10分発で、室津から直帰したとしてもいい時間になる。下請け業者の人と雑談をしたが、どこから来たのか聞き忘れた。
午後は、島の南端付近でウミネコが飛び回っていたが、カンムリの気配はない。途中、鳥らしき物体が見えたので、船を寄せてもらったが、結局、その物体が見つからず、鳥だったのか、ゴミだったのかも分からずじまいだった。その後、水面に黒っぽいものが二つ見え隠れするので、目を凝らして確認すると、サメの背びれと尾びれだった。
海上は波もほとんどないので、時折、睡魔に襲われる。「いかん、いかん、集中、集中」、何度気合を入れ直したことか。出るのは、あくびとため息ばかり。ついに本日も「坊主」。白浜港で出迎えてくれたウミネコが恨めしい。
(この調査は、セブン‐イレブン記念財団 活動助成金、地球環境基金、
パタゴニア日本支社 環境助成金、LUSHチャリティバンク 助成金
を受けて行いました。 敬称略:五十音順)
※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。
前回、ハチクマのことを書きましたが、目撃した場所は宇和島ではなくホウジロ島でした。正確にはホウジロ島上空を宇和島方面へ飛んで行きました。ハチクマといっても、それ何? という方も多いと思いますので、昨秋、小郡の土用山で撮影した画像を添付しす。ウキペディアでは、「ハチクマ(蜂熊、八角鷹、蜂角鷹、学名:Pernis ptilorhyncus)は、鳥綱タカ目タカ科ハチクマ属に分類される鳥類の一種である。和名は同じ猛禽類のクマタカに似た姿で、ハチを主食とする性質を持つことに由来する」と紹介されています。
調査が早く終了したので、早い便で帰れるかと思ったのですが、15時台の列車は1本しかなく、それには間に合わず、前回同様、16時台の列車に乗ることになりました。ホームで列車を待っていると、とても人懐こいスズメが足元を行ったり来たり、おそらくホームに落ちたスナック菓子などの破片を探していたのでしょう。さすがにスズメも暑かったのでしょうか、何度も口を開いた状態でいる姿が見られました。
一度、何かを咥えたので、撮影を試みたところ、写真にはセミが写っていました。結局、食すことはなく、飛び去りましたが、30分近くの待ち時間も、あっという間に過ぎて、スズメさん様様と言ったところです。鳥が出ないと話題がなく、報告書の作成にも苦労します。