2020年10月26日

10月のカンムリウミスズメ調査報告3

10月26日(月)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

久しぶりに海況が回復し期待したのですが、今回もダメでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:45から16:05まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0


出港前、港上空を300羽くらいのヒヨドリの群れが西方に移動したので、行方を追っているとヒヨドリが降りたと思われる辺りにハヤブサが現れる。ヒヨドリの写真を撮ろうと狙っていたのに、ヒヨドリはとうとう飛び出さず、辛うじて撮れたのはハヤブサの飛翔写真のみ。遠いし、ピントも甘かったが、何とかハヤブサの若鳥と分かる写真が撮れていた。


ハヤブサ(上関大橋上空)201026.jpg


港を出ると右手にウミネコが浮かんでいたので撮影。東岸沿いに進んでいると、ヒヨドリの小さな群れが尾根筋に見られ、それを追っているのかハイタカと思われる小型のタカを2羽見ることができた。私としては周辺でもう少し楽しみたかったのだが、調査なので仕方ない。このところ波に悩まされてきたが、今日は穏やかそうで、かなり遠くまで見渡せ見落としはなさそうだ。

船に乗り込んだ時、Yさんが「近頃は調査の度に憂鬱になる」と言っていたので、私としてもカンムリを見つけて、憂さを晴らしてあげたいと頑張って探すも、一向に気配がない。また調査報告に調査とは関係のない写真を添付することになったら嫌だなとか後ろ向きな考えばかりが頭に浮かぶ。

祝島・鼻繰島海域で前方から猛スピードでやってくる海保の巡視艇が見えたので、話のネタに1枚写真を撮ると、電池残量がありませんとエラーメッセージが出た。あわてて電池交換し、船名が分かる写真をギリギリで撮ることができた。調べたところ、徳山海上保安部所属の灯台見回り船げんうんという巡視艇だと分かる。


巡視艇げんうん201026.jpg


沖合に進む。波もそれほどではないので、前回よりもかなり沖合まで行くことはできたが、八島港に入港するまで何の成果も上げることはできなかった。八島港では、酷くはなかったが、赤潮が見られた。以前紹介した壁絵も増えているようだった。その話から八島出身の画家川口健治さんにYさんは中学生の時、美術を習っていたらしく、スケッチの時間に適当に描いた絵が海に落ちて、乾いても滲み塩がふいたようになったその絵を評価してくれて銀賞をもらったという思い出話に花が咲く。因みに以前、参議院選挙に民主党から立候補した俳優の原田大二郎も八島出身とのこと。

気合を入れ直して、午後からの調査に臨んだが、海上でカモの群れを見つけたくらいで、カンムリとの出会いは叶わなかった。このカモの群れは、写真で見る限りでは、カルガモとヒドリガモのようだが、遠いし光線も悪かったので、ハッキリしたことは言えない。島への上陸をMさんから勧められ、Tさんと洞窟内を調査する。懐中電灯をTさんから借りて中へ入る。しばらく進むとアオダイショウと思われるヘビが床にじっとしている。前回の調査でもいたらしいが、巳年生まれの私でもあまり気色のいいものではない。


洞窟内のヘビ201026.jpg


最奥部では私たちの侵入に反応したコウモリが飛び回っていたが、なかなか止まってくれない。やっと天井に止まったので、写真を撮る。Tさんと何か小さいね、と、前回見たものより小さい印象なので、別の種類かもしれないねといった話をしながら写真を何枚も撮る。「豚鼻」をしているので、キクガシラコウモリの仲間だということは分かったが、前回のがキクガシラコウモリで、今回のがコキクガシラコウモリという同定はできずじまいだった。洞窟内に前回は4匹いたらしいが、今回は1匹しかいなかった。コウモリが天井にぶら下がっているシーンを写真に撮れるとは思っていなかったので、ついつい何枚も写したが、微妙にピントが合っていなかったり、向きが悪かったりして、これぞという写真は撮れていなかった。でも貴重な体験ができたのは、この日最大の収穫であった。

島に上陸したため、帰港が遅くなった上、Mさんたちはオンライン会議があるということで、私とTさんはバスで帰ることになりました。道の駅の前のバス停で時刻表を見ると待ち時間が1時間以上もあったので、道の駅の中を見て回ったり、外の椅子に腰かけて撮影した写真を見返して、カモやコウモリの種の同定を二人でしましたが、決め手に欠き、次回調査に持ち越しということになりました。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。



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2020年10月20日

中国電力が山口県にボーリング調査を申請

10月7日、中国電力がボーリング調査再開のための海面占有許可を山口県に提出しました。

山口県は月内に許可を出し、ボーリング調査が11月から開始すると見られます。


@「上関原発 ボーリング調査申請 中国電が県に 

  来月にも着手か」

  毎日新聞 2020/10/8


 https://mainichi.jp/articles/20201008/ddl/k35/020/239000c



これにより、当会は2020年8月22〜23日に調査した「上関におけるナメクジウオ類の分布調査報告書」を持参し、山口県に対して「海上ボーリング調査申請の不許可を求め」申し入れます。


A申し入れ書

申し入れ書201020.pdf

 上関におけるナメクジウオ類調査報告書

ナメクジウオの分布調査報告書_201006.pdf





        


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2020年10月13日

10月のカンムリウミスズメ調査報告2

10月13日(火)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

頑張って探したのですが、連敗を止めることはできませんでした。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:26から15:06まで

調査結果:カンムリウミスズメ 0


白浜港を出た時点では凪かと思われたが、沖へ進むうちに波が出てくる。飛沫はそれほどではないが、上下動が絶えずあるので、双眼鏡を使うのは止め、目視で探す。八島が近づいた頃、チョウが船の上を飛んで行く。「旅する蝶」のアサギマダラだった。近頃は、誘引のために食草のフジバカマを植栽しているところが増え、かなりメジャーなチョウとなってきた。春は、食草のスナビキソウがある砂浜などに寄るので、海辺で出会うことも少なくない。

私たちが探しているのは、チョウはチョウでもカイチョウ(海鳥)だ。八島の島陰で少し波は収まったものの、鳥らしきものがまったく見当たらない。それどころか、ゴミすら見かけない。向きを変えて進むが、進むほどに波が強く押し寄せる状態で、これでは鳥がいたにしても、波間に漂う小さな黒っぽい物体を見つけるのは至難の業。

島間海域に近づいた頃、遠くをウが横切り、波間に白っぽいものがポツン、ポツンと浮かんでいるのが見え始めた。ウミネコのようだ。キチンと数えたわけではないが、10〜20羽くらいはいたかもしれない。少し大きめの個体もいたようなので、セグロカモメも交じっていたようだ。


ウミネコ(祝島・ホウジロ島間海域).jpg


島を右後ろに進んでいた時、島の方へ飛んで行くハヤブサを1羽目撃。その後、横波を受けながら沖合に進んでいると、右手前方に黒っぽく見える大型の海鳥が群れており、前回、オオミズナギドリに出会っていることから、一瞬、「オオミズ…」と叫んでしまったが、船が近づき飛び去ったのはウミネコの群れだった。八島へは後ろからの波に押されながらの航海だったが、波があることに変わりなく、やはり困難な鳥探しだった。

いつものように昼食・休憩のため八島に上陸したわけだが、私には別の目論見があった。それはこの日の朝、列車に乗る前、ホーム下の線路脇の草地でジョウビタキのオスを目撃していたからである。ジョウビタキは10月中旬、寒気が入り込む時に合わせるかのように渡ってくる。八島でもうまくいけば出会えるかも、写真が撮れれば、カンムリが出なかった時の話のネタに使えると考えていたのである。上陸時は、まったく気配がなかったが、食後、タバコを吸いに待合室を出た時に周囲を探したがいない、待合室の前に戻ってきた時、「ヒッ、ヒッ」の声がした。ジョウビタキの声だと言って声のする方を探していると、Kさんが木のてっぺんにいるのを見つけてくれた。逆光で上手く撮れない、この鳥は飛び回るものの目立つところに出てくれるのでありがたい。メスの個体だったので、この鳥の特徴である「紋付」が分かるような構図が望ましいが、なかなか良い向きに止まってくれない。それでも何とか写真に収めることができ、所期の目的(目論見)達成。


ジョウビタキ♀201013.jpg


午後からの調査は、Yさんにお願いして、八島の東側に回ってもらうことにした。最近、行っていない海域なので、一応、見ておきたかったからだ。八島港を出る時、1羽のタカが海から島に入ってきた。初めはハヤブサかと思ったが、翼の形状などからハイタカのメスのようだった。港を出たところで、もう1羽飛んで来た。ハイタカは、ハチクマやサシバなどのタカの渡り(秋の渡りはお彼岸前後に集中する)の後、10月中旬ごろから朝鮮半島の方から入ってくる。ハチクマなどが西に向かうのとは逆に東に向かうらしい。YさんDさんへのサービスに八島南端の景色の良い所で船を止めたので、船上から写真を撮る。岩の露出した部分がV字型になっており、Vサイン、victory、後半戦に期待できそうだ。


八島南端の景色201013.jpg


しかし、期待した東方海上も結構波があって、海鳥は1羽も見られなかった。島の上空をトビが2羽舞っていただけ。頑張って沖まで波の中を突き進んだが、とうとうカンムリを見つけることはできなかった。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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