2020年08月30日

8月のカンムリウミスズメ調査3

8月30日(日)、カンムリウミスズメの生息調査を実施したので報告します。

だんだん見つからなくなる時期ですが、またまた鉄ちゃんの記録が更新されました。

また、8月の調査で「全戦全勝」のパーフェクトも初記録だそうです。

概況を記します。


天気:晴れ

調査時間:9:30から15:10まで

調査結果:カンムリウミスズメ 6(うち1組は同一ペアの可能性あり)



前回書いた島へのソングメーターの設置は、大型台風の襲来が予想されるため、見合わせることになった。

出港後、30分くらいした頃、沖で海上に魚の群れが目立つようになったので、Tさんにカンムリが出そうだねと話しかけたとほぼ同時、左舷に1羽のカンムリを見つける。このカンムリ、とにかく落ち着きのない個体で、水面を覗いたり、頸を伸ばしたり、その上、何度も鳴き声を上げる。


頸を伸ばし連れを探している?カンムリ200830.jpg


近くに連れがいるのではと、周囲を探すと船の反対側の少し離れた海上に、もう1羽が見つかる。その1羽も鳴き声を発している。


鳴き声で呼び合うカンムリ200830.jpg


船上では、きっと合流するよと話していたが、そのうち両者は合流した。お互い300メートル以上は離れていた2羽が、声を頼りに無事、離れ離れになった連れと出会うという感動的な場面を、この目で見ることができたことは、大げさかもしれないが、筆舌に尽くしがたいという表現が合いそうだ。

その後、船を走らせていると、沖に大きな潮目?ができていて、潮が止まり、海上の浮遊物も目立つようになった。これまでの経験からこの「ゴミ」の弁別を丁寧に行っていると、左舷に鳥らしきものが見つかる。

船を寄せてもらうと2羽のカンムリであった。このペアは、とても落ち着いていて、たくさん写真を撮らせてくれた。この2羽、換羽の進行状況が明らかに違い、どういう組み合わせなのか、興味は尽きない。


換羽状況の違う2羽に注目!200830.jpg


島手前で折り返し、船を進めていると、左舷をカンムリと思われる2羽が猛スピードで飛び去った。飛んで来た方向が、先ほどの2羽がいた辺りからなので、同一ペアの可能性もある。入港するまで、どこかに着水していないか、熱心に海上を探した。見つかれば、ダブルカウントかどうか写真判定もできるので期待したが、ついに見つけることはできなかった。

今回も「天国」のような八島の定期船待合室で昼食・休憩。いつものように定期船の船長さんとの雑談が盛り上がる。午後からは、これまでカンムリがよく出ているコースを巡ったが、まったくヒットしなかった。

Yさんのお客さんを迎えに向かっている時、滞空時間の長いトビウオの飛翔を目撃したのと、沖でスナメリが見られたのは収穫であった。

最後に、いつもYさんの「強運」と書くことが多いが、決して運だけではないことを記しておきたい。Yさんは、長年の漁の経験はもとより、1回、1回の調査の経験を踏まえ、潮目や海流など考えながら航行されているのだ。こうした経験やチャレンジ精神が運を引き寄せていると言っても過言ではない。あまり考えすぎるのもよくないが、何事も漫然とやっていては、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られそうである。


(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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2020年08月14日

8月のカンムリウミスズメ調査報告2

8月14日(金)天気:晴れ

調査時間:9:30から14:20まで

調査結果:カンムリウミスズメ 1



「目」は多いのだが、これまで見られた海域を回ってもカンムリの姿はなく、黒っぽいものを見つけてもサメだった。


bサメ200814.jpg


出港後、1時間が過ぎた頃、やっと沖合で1羽でいるカンムリに遭遇。1羽でいるカンムリはナーバスになっているものもいるが、それほど警戒する様子はない。といってもずっと短い冠羽を立てていたので、それなりに警戒心はあるのだろう。海面に顔をつけるシーンがあったので撮影したところ、その後撮影したものに何か嘴に咥えている写真が数枚あった。


b何かを咥えているカンムリ200814.jpg


飲み込んだところは確認できなかったが、ある時点からの写真には嘴には何もないので、獲物だったのかもしれない。一定時間、咥え続けていたことが少々気になるが…。


b飲み込んだ後?のカンムリ200814.jpg


その後、ゴミの多い海域に入ったので期待したが、結局、前回の調査時に設置したソングメーターの回収に立ち寄った島まで次のカンムリを見つけることはできなかった。回収作業にTさん、Mさん、Uさんの3人が上陸。残ったメンバーは海上で待機。今回はYさんがビーチパラソルを用意してくれており、その下でティータイム。先日、角島に行った折に買っておいた「長州路菓子処だるま堂」の饅頭をお茶うけに出す。そうこうしているうちに上陸した3人が思ったより早く戻ってきていたので迎えに行く。

沖合を走行。ウミネコが何羽か見られただけで、戦果なし。島へ上陸し、昼食・休憩となる。定期船の待合室は冷房完備で、天国のようだった、定期船の船員さんとYさんのやり取りを聴きながら弁当を食べる。翌日に予定されている法事に持参する魚の注文のようで、相手の人が結局、Yさんの言いなりになって、魚の手配だけだったはずが、三枚におろして渡すはめに。この掛け合いが、つかの間の休息となった。

午後からは、幾分地寄りのコースで左右、前方、繰り返し双眼鏡で見回したが、船長の強運もここまでだった。と言ってもゼロではないので、記録更新である。新たなソングメーターの設置場所を確認。この日は、潮が悪く、接岸できないため、設置作業は後日ということに。早めのお開きとなったが、Yさんからのサプライズで、船釣りを体験させてもらえることになった。私もTさんもほぼ子供の頃以来のことである。ねらいはチダイとのこと。エサは生きたエビ。「海老で鯛を釣る」は「わずかな元手でがっぽり利益を得ようとするさまのこと」を言うらしいが、Yさんの話では遊漁8000円コースと変わるところなしというから、決して僅かな元手ではない。釣り場は白浜港の防波堤の外側付近、チダイも結構釣れたが、ベラ、ウマヅラハギ、カワハギ、エソ、アジ、マダイなども釣れ、2時間ちょいの所要時間で素人がいろいろと釣り上げられるのであるから、よほど漁場がいいのだろう。調査時より暑かったが、思わぬサプライズに感激であった。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)


※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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2020年08月05日

8月のカンムリウミスズメ調査報告1

8月5日(水) 天気:曇りのち晴れ

調査時間:9:25から15:50まで

調査結果:カンムリウミスズメ 16(うち3羽はダブルカウントの可能性大)


今回は霧はなかったが、出港時、靄がすごくて、ハンドウ島や八島が見えない。PM2.5らしい。ネットで調べると小笠原諸島の西之島の火山性ガスの影響?という記事があった。10月に小笠原・西之島のツアーを申し込んでいたが先月末に中止との連絡が入ったばかり。鳥の観察だけでなく「進化」をこの目で見られることを楽しみにしていたので、非常に残念である。

沖合に船を進めていると潮目にゴミが浮かぶ海域に入った。懸命にゴミを双眼鏡で確認する。ゴミ、ゴミ、ゴミ、鳥と思しきものはない。10時前に、ゴミの中に3羽の鳥の姿を見つける。遠かったが見つけた時には鳥と確信していたので、船を寄せてもらう。カンムリが3羽、家族群かもしれない。あまり警戒しないので、かなり近くまで近寄れた。これでYさんの記録は更新された。後は余裕? 

その後は、ソングメーターの回収というミッションがあるため、方向転換し向かう。Yさんの息子さんの船に出会う。ウマヅラハギがたくさん獲れたようで、仕掛けと魚の写真を写させてもらう。ウマヅラハギはクラゲを餌にして漁をするとは聞いていたが、結局、この仕掛けをどう使うのか、聞きそびれてしまった。


b生け簀一杯のウマヅラハギ200805.jpg


岩場でクロサギを見つける。写真を何枚か撮り、ソングメーターの設置場所に船を回し、TさんとMさんが上陸する。私は船上で鳥を探す。クロサギは回り込んだところで、2羽になっていた。ミサゴは4羽、上空を舞っている。繁殖期のように警戒して鳴くこともなく、幼鳥も順調に成長しているようだ。カワウ、ウミネコ、アオサギが海上で見られ、山側ではカワラヒワとイソヒヨドリを見た。

機器の回収を終えた二人を乗せ、昼食・休憩のため船は島に向かう。入港時、防波堤にウミネコが群れていた。60〜70羽はいるようだ。陸に上がると、やはり夏だった。時間が時間、日陰がほとんどない。食後、私の土産(伊吹山にイヌワシ観察に行った折の)を皆で賞味する。さすが献上品。彦根の「埋れ木」は美味しかった。お茶うけを配ったものの、暑さに負けて、ゆっくりすることなく船に乗り込む。

ソングメーターを別の場所に設置するため島へ向かう。先ほどと同様、TさんさんとMさんが上陸し、私たちは船で待機。暑さしのぎに島を結局2周回った。鳥もミサゴを一度見ただけで、後は岩礁で休息しているウミネコが見られたくらいで、海の上も暑い。二人を乗せて、沖合を進む。午前中航行したコースよりだいぶ沖合である。Tさんが3羽のカンムリを見つける。どうも午前中の3羽のようだ。午前中見られた場所より、やや沖合であるが、移動距離としては問題なさそうである。その後、1羽でいるカンムリと2羽でいるカンムリを見つけた。

大きくジグザグ走行し、北上していると、左手に鳥らしきものを見つけたので、船を近づけてもらう。何とそこには4羽いるではないか。もう1羽、少し離れたところにいて、5羽の群れだった。私には聞こえなかったが、離れている1羽に呼びかけるように鳴くカンムリの声が聞こえたそうだ。やがてその1羽も群れに合流し、一緒の行動をとるようになった。


b5羽のカンムリ200805.jpg


等間隔に一列になったり、密集したり、こうした群れ行動している時は安心感があるのか、写真で確認すると羽毛の手入れをするなど、いつもはあまり見せない行動をするようだ。


b5羽のカンムリ2008052.jpg


しばらく写真を撮った後、さらに船を進めているとゴミ海域に入り始めた。その直後、Yさんが船の右前方に2羽のカンムリを見つける。この2羽も警戒心が薄く、しっかり写真を撮らせてくれた。行き帰り、横島沖でスナメリを目撃したが、カメラを構えると浮かんでこず、1枚もものにできなかった。サメも3、4回、見かけたが、今回は撮影することができず。まあ、カンムリの写真がたくさん撮れたので、文句はない。



(この調査は、パタゴニア日本支社 環境助成金 を受けて行いました)



※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。




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