20年6月6日(土) 天気:曇り
調査時間:9:45から15:10まで
調査結果:カンムリウミスズメ 1
今回も運よく海域でイルカの群れに出会う。このイルカ、マイルカの仲間でハセイルカという種らしい。Rさんが前回、W先生が教えてくださったのを覚えておられ、忘れてはいけないと手帳にメモをした。前回同様、ジャンプのタイミングとシャッターのタイミングが合わず、良い写真は撮れなかった。
その群れの近くで1羽のアビ類(シロエリオオハム?)が見られたが、これもうまく写せなかった。波もほとんどなく海面も白っぽく、鳥を見つけるにはベストな状態なのに、なかなか手強い。アマツバメは確認できなかったが、いつものようにミサゴが迎えてくれた(歓迎はしていないようがったが…)。クロサギの繁殖の気配は相変わらずなく、つがいと思われる2羽のイソヒヨドリが飛び回っているだけだった。船を進めている時、灯台下の海面にカルガモが浮かんでいた。カルガモも海上にいないわけではないが、結構、沖合の島なので証拠写真を撮る。カモメ類もウミネコだけになってしまい、楽しみも半減(足の黄色いセグロカモメで楽しませてもらったのが懐かしい)。
午後の調査の手始めに、クロサギの繁殖状況を確認に行く。釣り人が岩場に見られたが、昨年使った巣に糞の跡などの形跡がないことから、今年は場所を変えたのかもしれない。ミサゴの巣の確認も船上から行う。1羽が警戒して飛び回る。巣を双眼鏡で確認すると、2羽が並んで外を見ている。ヒナだろうか、目つきは鋭く、体もほぼ親鳥くらいはあるようだ。しかし親鳥なら私たちが近くにいるのを見過ごすはずはなく、おそらく巣立ち前のヒナ(幼鳥)なのだろう。以前、クロサギが3羽いるのを確認した側を見て回ることに。反対側からミサゴの巣を見ていると、近くからクロサギが1羽飛び出す。その付近を丁寧に見たが巣らしいものは発見できなかった。すぐ戻ってきたので、ひょっとすると近くで繁殖しているのかもしれない。今後も気をつけて見ていく必要がありそうだ。カルガモを見つけたが、このカルガモ、光線の加減かもしれないが、首から胸にかけて赤みを帯びていた。別種でアカノドカルガモというのがいるらしいが、こちらは頭部や顔にも赤みがあり、沖縄での観察記録がある。全く関係はないと思うが。
その後、本業のカンムリ探しに戻り、再び、「目を皿のように」「鵜の目鷹の目で」海上を見渡す。潮が止まったような状態のところは浮遊するゴミが多く紛らわしい。こうしたゴミの多い海域で見つかる鳥もいるので、要注意である。船の前方にゴミではなく1羽の鳥、それもカンムリウミスズメを見つけた。もう今日はダメかと諦めかけていた中での発見で、一同胸をなでおろす。
アマツバメが乱舞とはいかなかったが、8羽が飛び回っていた。今回も、そのスピードについていけず、ベストショットを逃してしまう。
結果的には何やかやと鳥が見られ、いい調査だったということなのかもしれない。
※生息地保全のために詳細な調査区域を非公表としています。